第27回 言語聴覚士国家試験 第47問
言語発達学第27回
喃語について正しいのはどれか
- 1.模倣的発声として始まる
- 2.出現直後から音節構造を持つ
- 3.言葉としての伝達意図がある
- 4.出現後は構音動作が上達する ✓
- 5.新生児の声道の形態が出現を促す
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 出現後は構音動作が上達する
喃語は生後3~6ヶ月頃から出現する反復的な音声産出であり、その後の発話では音韻体系が確立される過程で構音動作が徐々に上達していきます。喃語の段階では音節パターンが限定的ですが、言語獲得に伴い音の精密性や多様性が増していきます。
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【各選択肢の解説】
1. 模倣的発声として始まる
❌ 誤り。喃語は模倣ではなく、生後3~6ヶ月頃に自発的に出現する音声です。乳児が呼吸や遊びの過程で偶然産出した音が反復される現象であり、他者の音声を真似することではありません。むしろ喃語の段階では周囲の言語音の影響が最小限です。
2. 出現直後から音節構造を持つ
❌ 誤り。喃語の初期段階(初期喃語:生後3~4ヶ月)では母音主体で音節構造は不明瞭です。その後、反復喃語(生後6~10ヶ月)で「ままま」「ばばば」など明確な音節構造が出現するため、「出現直後から」というのは誤りです。
3. 言葉としての伝達意図がある
❌ 誤り。喃語には伝達意図(他者に何かを伝えるという目的意識)がありません。初語は12ヶ月前後に出現し、その時点から初めて音声に伝達意図が付加されます。喃語は自己刺激・音への探索であり、社会的コミュニケーション目的ではありません。
4. 出現後は構音動作が上達する
✅ 正しい。喃語出現後、乳児は音声産出を繰り返す中で口腔・舌・唇などの運動制御が洗練され、やがて言語音の構音動作へと発展します。この段階で音韻体系が徐々に確立され、初語から幼児期へと進行する中で音の精密性が向上していきます。
5. 新生児の声道の形態が出現を促す
❌ 誤り。新生児期(出生直後~生後4週)と喃語出現時期(生後3~6ヶ月)は異なります。新生児の声道形態は哺乳に適しており、喃語出現には生後数ヶ月の認知発達・運動制御の発達が必要です。声道の解剖学的形態だけでは喃語出現を説明できません。
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【試験対策ポイント】
喃語の発達段階:
- 初期喃語(3~4ヶ月):母音主体、音節構造不明瞭
- 反復喃語(6~10ヶ月):「ままま」「ばばば」など明確な音節繰り返し
- 変化喃語(9~12ヶ月):音節の多様化、初語への接近
喃語の特徴:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出現時期 | 生後3~6ヶ月 |
| 伝達意図 | なし(自発的・遊習的) |
| 模倣性 | なし(自発産出) |
| 音節構造 | 段階的に明確化(初期は不明瞭) |
| 発達的意義 | 発話器官の運動制御訓練 |
初語との区別:
- 喃語:伝達意図がない、音の反復、社会的コンテキスト不要
- 初語:伝達意図がある、一貫した音形、社会的相互作用の文脈で出現(12ヶ月前後)