第28回 言語聴覚士国家試験 第132問
生涯発達心理学第28回
発達に対する遺伝と環境との影響の強さを調べるための研究法はどれか。
- 1.双生児法 ✓
- 2.選好注視法
- 3.内観法
- 4.面接法
- 5.民族誌法
正答:1番
解説
# 第28回 第132問 解説
■ 正答:1番 — **双生児法**
発達に対する遺伝と環境の影響の強さを調べるためには、**双生児法**が標準的な研究方法です。一卵性双生児(遺伝子100%共有)と二卵性双生児(遺伝子50%共有)の形質の相関度を比較することで、遺伝要因と環境要因の相対的な寄与度を推定できます。
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【各選択肢の解説】
1. **双生児法**
✅ 正しい。一卵性双生児と二卵性双生児の特性値(知能、性格、行動傾向など)の相似性を比較して、遺伝と環境の影響度を数値化します。**遺伝率の推定**に最も有効です。
2. **選好注視法(Preferential Looking Paradigm)**
❌ 誤り。乳幼児の視覚的選好(より長く見つめる対象)を観察する方法で、**乳幼児の知覚・認知能力の発達段階を調べる目的**で用いられます。遺伝と環境の相対的影響を比較する手段ではありません。
3. **内観法**
❌ 誤り。被験者が自分の心的経験や思考を言語化して報告する方法で、**意識内容の質的分析**に用いられます。客観的な遺伝要因の評価には適しません。
4. **面接法**
❌ 誤り。研究者が対象者に質問を行い情報を収集する方法で、**個人の経験や認知を探索する定性的研究**に用いられます。遺伝要因と環境要因の定量的な分離には使用されません。
5. **民族誌法(エスノグラフィ)**
❌ 誤り。特定の文化集団に参与観察し、その生活世界を厚い記述で記録する**質的研究法**です。文化的文脈の理解には優れていますが、遺伝と環境の影響度の定量化には適していません。
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【試験対策ポイント】
**発達研究の5つの主要な方法を整理**:
| 研究法 | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| **双生児法** | 遺伝と環境の相対的影響度の推定 | 一卵性と二卵性の相関度を比較。遺伝率=(r一卵性−r二卵性)÷(1−r二卵性)で計算 |
| **養子法** | 遺伝と環境の分離。異なる環境で育った同一遺伝子を持つ個体と異なる遺伝子を持つ同じ環境の個体を比較 | 遺伝要因を環境から分離しやすい |
| **選好注視法** | 乳幼児の知覚・認知の発達段階測定 | どちらの刺激をより長く見つめるかで能力を推測 |
| **発達的方法(縦断法)** | 時間経過による発達変化の追跡 | 個人差の変化過程を観察 |
| **面接法・質問紙法** | 個人の経験・認知・態度の収集 | 定性的または定量的データ取得 |
**「遺伝と環境」が問われたときのキーワード**:
- **相互作用**:遺伝と環境は独立ではなく相互作用する(例:遺伝的素因を持つ者が特定の環境に置かれた場合のみ形質が発現)
- **双生児法の利点**:同じ環境(家族)で育った一卵性双生児と二卵性双生児を比較することで、環境要因を統制しながら遺伝の相対的影響を推定できる
- **遺伝率の解釈**:遺伝率が高い(例:知