STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第65問

生涯発達心理学第28回
Piaget, J.の発達段階について正しいのはどれか。
  1. 1.感覚運動期は1~2歳である。
  2. 2.前操作期は2~5歳である。
  3. 3.形式的操作期は個人的経験による思考が強い。
  4. 4.具体的操作期は学童期である。 ✓
  5. 5.5つの発達段階がある。

正答:4番

解説
# 第28回 第65問 解説 ■ 正答:4番 — 具体的操作期は学童期である。 Piaget(ピアジェ)の認知発達理論は言語聴覚士国家試験で頻出の重要項目です。特に各段階の**年齢範囲**と**思考の特徴**を正確に区別することが得点のカギになります。正答の「具体的操作期が学童期(おおむね7〜11歳)」は発達心理学の基本事項です。 --- 【各選択肢の解説】 **1. 感覚運動期は1~2歳である。** ❌ 誤り。感覚運動期は0〜2歳です。0歳から始まることが重要。この時期の乳児は反射的な行動(吸啜反射)から始まり、繰り返す「循環反応」(例:ガラガラを振って音を鳴らすことの因果関係学習)を通じて対象物の永続性を獲得します。「1〜2歳」と記述すると生後半年間を見落とすことになります。 **2. 前操作期は2~5歳である。** ❌ 誤り。前操作期は2〜7歳です。象徴機能(ごっこ遊び・見立て遊び)の出現が特徴で、可逆性(例:2+3=5なら5−2=3)がまだ理解できません。「自己中心性」が強く、他者視点をとることができないため「三山課題」で失敗します。7歳は**具体的操作期への移行点**であり、5歳で終わるというのは誤解です。 **3. 形式的操作期は個人的経験による思考が強い。** ❌ 誤り。むしろ**逆です**。形式的操作期(12歳以降)では**抽象的・論理的思考**が発達し、**個人的経験に依存しない**仮説演繹的推論が可能になります。「もしも〜だとしたら」といった反事実的な思考が可能になり、道徳的相対性の理解も進みます。個人的経験に強く依存するのは前操作期〜具体的操作期です。 **4. 具体的操作期は学童期である。** ✅ 正しい。具体的操作期は7〜11歳で、まさに学童期(小学校入学から卒業まで)に相当します。この時期の特徴は: - **脱中心化**:複数の視点から物事を同時に考えられるようになる - **可逆性**:操作を逆戻しできることが理解できる(2+3=5↔5−3=2) - **保存概念**:液体の量や物質の質量が容器の形に影響されないことを理解 - **系列化**:ものを大きさの順に並べることができる ただし思考は**具体的対象**に限定されており、抽象的な仮説を扱うことはまだできません。 **5. 5つの発達段階がある。** ❌ 誤り。Piaget理論は**4つの発達段階**です: 1. 感覚運動期(0〜2歳) 2. 前操作期(2〜7歳) 3. 具体的操作期(7〜11歳) 4. 形式的操作期(12歳以降) 「5つ」という数字は他の発達理論(Eriksonの8段階論など)との混同が考えられます。Piaget理論は4段階で統一されています。 --- 【試験対策ポイント】 **■ Piagetの4段階は年号・特徴とセットで覚える** | 段階名 | 年齢 | キーワード | |---|---|---| | 感覚運動期 | 0〜2歳 | 反射・循環反応・対象永続性の獲得 | | 前操作期 | 2〜7
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