第28回 言語聴覚士国家試験 第15問
臨床神経学第28回
ギラン・バレー症候群で正しいのはどれか。
- 1.先行感染がみられる。 ✓
- 2.感覚障害はみられない。
- 3.腱反射の亢進がみられる。
- 4.髄液検査で蛋白が低下する。
- 5.バビンスキー徴候が陽性である。
正答:1番
解説
# 第28回 第15問 解説
■ 正答:1番 — 先行感染がみられる。
**ギラン・バレー症候群(GBS)は、先行感染(特にカンピロバクター腸炎)の後に発症する急性の下位運動ニューロン障害です。** 上気道感染や下痢など2〜4週前の感染後に、免疫機序により軸索や髄鞘が障害されます。
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【各選択肢の解説】
1. **先行感染がみられる。**
✅ **正しい。** GBSの80%以上に先行する上気道感染や消化管感染(カンピロバクター腸炎が最多)がみられます。発症の2〜4週前の感染が典型的です。
2. **感覚障害はみられない。**
❌ 誤り。GBSでは**軽度の感覚症状がしばしば見られます**。特に下肢の違和感、しびれ、痛みが訴えられることが多く、ただし運動障害ほど顕著ではなく、脱髄部位によって異なります。
3. **腱反射の亢進がみられる。**
❌ 誤り。GBSは**下位運動ニューロン障害(末梢神経障害)**であるため、腱反射は**減弱または消失**します。反射亢進は上位運動ニューロン障害(脳卒中など)の特徴です。
4. **髄液検査で蛋白が低下する。**
❌ 誤り。GBSでは脳脊髄液タンパク質が**著明に上昇**します(通常100mg/dL以上、ときに数百mg/dL)。細胞数は正常またはやや増加するため「蛋白細胞解離」と呼ばれます。低下ではなく上昇が特徴です。
5. **バビンスキー徴号が陽性である。**
❌ 誤り。バビンスキー徴号の陽性は**上位運動ニューロン障害**(脳卒中・脊髄損傷など)の指標です。GBSは下位運動ニューロン障害なため、通常バビンスキー徴号は陰性です。
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【試験対策ポイント】
**ギラン・バレー症候群の診断のポイント:**
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| **病態** | 下位運動ニューロン障害(脱髄型/軸索型) |
| **発症パターン** | 下肢から上行性に進行。数日で最悪状態に |
| **筋力** | 弛緩性麻痺・筋力低下(軽度~重度) |
| **腱反射** | **減弱・消失**(反応は亢進しない) |
| **脳脊髄液** | **蛋白上昇・細胞数正常**(蛋白細胞解離) |
| **先行感染** | カンピロバクター腸炎が最多原因 |
| **予後** | 3~4週間でピークに達し、その後徐々に改善(予後は比較的良好) |
**上位 vs 下位運動ニューロン障害の鑑別(必出):**
| 項目 | 上位(脳卒中など) | 下位(末梢神経障害) |
|---|---|---|
| **筋萎縮** | 軽度・遅れて出現 | 著明・早期(GBSは例外的に軽い) |
| **腱反射** | 亢進・クローヌス | **減弱・消失** |
| **筋緊張** | 痙性(硬い) | 弛緩性(柔らかい) |
| **バビンスキー** | 陽性 | 陰性 |
| **線維束性収縮** | みられない | みられる(下位障害を示す) |
**臨床国