第28回 言語聴覚士国家試験 第113問
臨床神経学第28回
片頭痛で正しいのはどれか。
- 1.男性に多い。
- 2.頭痛は運動で改善する。
- 3.悪心・嘔吐を伴う。 ✓
- 4.頭痛は1時間以内に治まる。
- 5.過半数は前兆を伴う。
正答:3番
解説
# 第28回 第113問 解説
■ 正答:**3番** — 悪心・嘔吐を伴う
片頭痛は神経血管性の頭痛であり、**悪心・嘔吐は片頭痛の典型的な付随症状**です。片頭痛患者の60~70%が悪心を、30~40%が嘔吐を経験することが報告されており、この特徴は診断基準に組み込まれています。
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## 【各選択肢の解説】
**1. 男性に多い。**
❌ **誤り。** 片頭痛は女性に約3倍多く発症します。特に思春期以降に女性の患者数が増加し、月経周期との関連性も指摘されています(月経関連片頭痛)。男性に多いのは緊張型頭痛です。
**2. 頭痛は運動で改善する。**
❌ **誤り。** 片頭痛の患者は**運動で頭痛が悪化または増悪**することが典型的です。そのため患者は発作中に暗く静かな場所で安静にしたがります。これは片頭痛と緊張型頭痛を区別する重要なポイントです。
**3. 悪心・嘔吐を伴う。**
✅ **正しい。** 片頭痛の付随症状として悪心は60~70%、嘔吐は30~40%の患者に認められます。国際頭痛分類(ICHD-3)の診断基準に「悪心または嘔吐」が組み込まれており、片頭痛の診断を支持する重要な特徴です。
**4. 頭痛は1時間以内に治まる。**
❌ **誤り。** 片頭痛の持続時間は通常**4~72時間**です。診断基準では最低4時間以上の継続が定められています。1時間以内に治まるのは「短時間前兆付き片頭痛」など特殊な類型のみです。
**5. 過半数は前兆を伴う。**
❌ **誤り。** 片頭痛患者の約**70~80%は前兆を伴わない**(片頭痛without aura)です。前兆ありの片頭痛(with aura)は全体の20~30%程度に過ぎません。「前兆なし」が圧倒的に多数派であることは重要です。
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## 【試験対策ポイント】
**片頭痛の鑑別要点**:
| 特徴 | 片頭痛 | 緊張型頭痛 |
|---|---|---|
| **性別** | 女性に3倍多い | 性別差なし |
| **頭痛の性質** | 拍動性(ズキズキ) | 圧迫感(締めつけられる感じ) |
| **運動の影響** | **悪化** | 通常は変化なし |
| **付随症状** | **悪心・嘔吐・光過敏・音過敏** | なし |
| **持続時間** | 4~72時間 | 30分~数時間 |
| **前兆** | 20~30%が伴う | 伴わない |
**国際頭痛分類(ICHD-3)の片頭痛診断基準**:
- 未治療で4~72時間続く発作性頭痛
- 以下のいずれか:**片側性・拍動性・中~高度の頭痛・日常動作で悪化**
- 発作中に**悪心または嘔吐**、光過敏&音過敏のいずれか
**前兆との関係**:
- **前兆ありの片頭痛**(20~30%):脳梗塞リスク増加(特に女性+喫煙+ホルモン避妊薬の三者併用)
- **月経関連片頭痛**:月経の前後5日間