第28回 言語聴覚士国家試験 第19問
臨床神経学第28回
パーキンソン病でみられないのはどれか。
- 1.振戦
- 2.筋強剛
- 3.小刻み歩行
- 4.呼吸筋麻痺 ✓
- 5.姿勢反射障害
正答:4番
解説
# 第28回 第19問 解説
■ 正答:4番 — 呼吸筋麻痺
パーキンソン病は**中脳黒質のドパミン神経脱落**によって生じる運動障害ですが、呼吸筋の随意運動を支配する錐体路や脳神経の直接的な障害ではありません。したがって呼吸筋麻痺は本疾患の典型的症状ではなく、「みられない」が正答です。
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【各選択肢の解説】
1. 振戦
✅ 正しい。パーキンソン病の4主徴の第一。**安静時振戦**(4~6Hz)が特徴的で、手指のほか下顎・唇にも見られます。活動時には軽減し、精神的緊張で増強します。
2. 筋強剛
✅ 正しい。筋緊張が全方向で亢進する「**鉛管様筋強剛**」。四肢・体幹全体に認められ、運動開始困難に寄与します。歯車様強剛も特徴的です。
3. 小刻み歩行
✅ 正しい。歩行速度は速いのに歩幅が小さい「**加速歩行**」。大脳基底核の機能低下による自動運動の障害が原因です。転倒リスクが高まります。
4. 呼吸筋麻痺
❌ 誤り。**パーキンソン病では呼吸筋麻痺はみられません**。中脳黒質のドパミン喪失は随意運動の制御に影響しますが、呼吸筋の支配神経(脳脊髄神経)や脳幹部の呼吸中枢には通常直接的には障害を与えません。ALS・重症筋無力症などの神経筋疾患で呼吸筋麻痺が生じます。
5. 姿勢反射障害
✅ 正しい。姿勢反射(転倒反応)の障害によって、前傾姿勢が生じ転倒しやすくなります。**起立不安定性**は進行期の特徴です。
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【試験対策ポイント】
パーキンソン病の**4主徴**を確実に押さえることが得点につながります:
| 主徴 | 特徴 | 臨床的意義 |
|---|---|---|
| **安静時振戦** | 4~6Hz・手指の「ピローリング」 | 脳神経検査で最も わかりやすい所見 |
| **筋強剛** | 全方向の緊張亢進・鉛管様・歯車様 | 関節可動域の制限をもたらす |
| **動作緩慢(無動)** | 運動開始困難・加速現象・小刻み歩行 | 日常生活動作が著しく低下 |
| **姿勢反射障害** | 転倒反応の欠落・前傾姿勢 | 転倒による外傷リスク |
**「みられない症状」の区別が頻出パターン**:
- 呼吸筋麻痺(ALS)✗
- 感覚障害(パーキンソン病は感覚路に障害なし)✗
- 眼球運動障害(初期段階では通常なし)✗
- 痙性麻痺(基底核障害なので弛緩性ではなく筋強剛)✓
**L-ドーパ長期投与の副作用**:ジスキネジア(目的外の不随意運動)、ウェアリングオフ現象(効果が短くなる)、オンオフ現象(急激な症状変動)。これらは**疾患そのものの症状ではなく薬剤副作用**である点に注意。
**ST領域との関連**:パーキンソン病患者の構音障害は**運動低下性(hypokinetic dysarth