第28回 言語聴覚士国家試験 第163問
第28回 言語聴覚士国家試験 第163問(高次脳機能障害)の正答は 4 です。びまん性軸索損傷は、頭部に回転性の加速・減速の力が加わることで、脳全体の神経線維(軸索)が広くずれ・断裂を起こす病態で、外傷性脳損傷でみられる。
- 1.アルツハイマー型認知症
- 2.血管性認知症
- 3.クロイツフェルト・ヤコブ病
- 4.外傷性脳損傷 ✓
- 5.脳炎
正答:4番
初回正答率 50.4%難問
276人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、STカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
びまん性軸索損傷は、頭部に回転性の加速・減速の力が加わることで、脳全体の神経線維(軸索)が広くずれ・断裂を起こす病態で、外傷性脳損傷でみられる。交通事故などの強い外力で生じ、意識障害を来しやすい。選択肢4が正しい。
【各選択肢の解説】
❌ 誤り。神経変性疾患で、びまん性軸索損傷とは機序が異なる。正しくはアミロイドβやタウの蓄積による神経細胞の脱落・脳萎縮が病態である。
❌ 誤り。脳血管障害によるもので、外傷による軸索損傷ではない。正しくは脳梗塞・脳出血などの脳血管障害が原因である。
❌ 誤り。プリオン病で、急速進行性の認知症を呈するがびまん性軸索損傷ではない。正しくは異常プリオン蛋白の蓄積による海綿状脳症である。
✅ 正しい(=正答)。回転性外力による軸索の広範な損傷がびまん性軸索損傷である。
❌ 誤り。炎症性の脳疾患で、びまん性軸索損傷とは異なる。正しくはウイルス感染や自己免疫などによる脳実質の炎症が病態である。
【試験対策ポイント】
びまん性軸索損傷は外傷性脳損傷の代表的病態で、局所的な挫傷とは異なり脳全体に軸索の損傷が広がる。画像で異常がとらえにくいこともあり、注意・記憶・遂行機能の障害や社会的行動の変化など、高次脳機能障害を残しやすい。
| 病態 | 特徴 |
|---|---|
| びまん性軸索損傷 | 回転性外力・広範な軸索損傷 |
| 脳挫傷 | 局所的な損傷 |
外傷性脳損傷では、運動麻痺が目立たなくても高次脳機能障害が残ることがあり、認知面の評価と支援が重要である。とくに前頭葉・側頭葉が損傷を受けやすく、注意障害や記憶障害に加えて、脱抑制・易怒性・意欲低下などの社会的行動障害が生活上の大きな問題となりやすい。障害が外見からわかりにくく周囲の理解を得にくいため、家族や職場への説明・支援も含めた関わりが求められる。
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