第28回 言語聴覚士国家試験 第75問
音声障害第28回
薬物と副作用との組合せで誤っているのはどれか。
- 1.抗血小板薬 - 声帯血腫
- 2.アンギオテンシン変換酵素阻害薬 - 喉頭浮腫
- 3.抗コリン薬 - 喉頭粘膜の乾燥
- 4.ループ利尿薬 - 声帯瘢痕 ✓
- 5.ステロイド吸入薬 - 喉頭真菌症
正答:4番
解説
# 第28回 第75問 解説
■ 正答:**4番** — ループ利尿薬 - 声帯瘢痕
**ループ利尿薬と声帯瘢痕の関連性は報告されていません。**ループ利尿薬の主な副作用は電解質異常(低カリウム血症など)と聴覚障害(耳毒性)です。声帯瘢痕形成は通常、外傷・手術・過度の音声使用・喉頭炎の後遺症が原因であり、薬物副作用としては一般的に認識されていません。
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## 【各選択肢の解説】
1. **抗血小板薬 - 声帯血腫**
✅ 正しい。アスピリンなどの抗血小板薬は凝固能低下により出血傾向を招きやすく、声帯毛細血管の破綻による血腫形成のリスクが高まります。声を使い続ける職業の患者では注意が必要です。
2. **アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬) - 喉頭浮腫**
✅ 正しい。ACE阻害薬は**持続性空咳**で有名であり、稀ながら喉頭浮腫(血管性浮腫)を引き起こします。顔面浮腫・舌浮腫を伴うことがあり、気道狭窄のリスクがあります。症状出現時は直ちに当該薬物を中止します。
3. **抗コリン薬 - 喉頭粘膜の乾燥**
✅ 正しい。抗コリン薬は副交感神経を遮断し、唾液分泌を著しく低下させます。喉頭粘膜を含む口腔咽頭全体の乾燥により、嗄声・誤嚥リスク・口腔感染症(カンジダ症)が増加します。高齢者では特に注意が必要です。
4. **ループ利尿薬 - 声帯瘢痕**
❌ 誤り。ループ利尿薬(フロセミドなど)の既知の副作用は電解質異常(低カリウム血症・低ナトリウム血症)と**耳毒性**(聴覚障害・前庭障害)です。声帯瘢痕形成を引き起こすという医学的根拠はありません。
5. **ステロイド吸入薬 - 喉頭真菌症**
✅ 正しい。吸入ステロイド薬は局所免疫を低下させ、吸入時に喉頭にステロイドが沈着することで、**Candida albicans**などの真菌感染リスクが上昇します。症状は喉頭違和感・咳嗽・軽度の嗄声。**吸入後のうがい・含嗽で予防可能**です。
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## 【試験対策ポイント】
**薬物と音声・嚥下障害の関連性は臨床で重要な知識です。以下のキーワードを確認してください:**
| 薬剤カテゴリ | 代表的副作用 | 音声・嚥下への影響 |
|---|---|---|
| 抗血小板薬 | 出血傾向 | **声帯血腫** |
| ACE阻害薬 | 空咳・血管性浮腫 | **喉頭浮腫**・咳 |
| 抗コリン薬 | 唾液分泌低下 | **喉頭粘膜乾燥**・嗄声 |
| ループ利尿薬 | 電解質異常・耳毒性 | 聴覚障害(声帯瘢痕ではない) |
| ベータ遮断薬 | 乾性咳嗽 | 咳嗽 |
| ステロイド吸