STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第22問

音声障害第28回
喉頭ストロボスコピーで声帯粘膜の可動性の低下が観察されるのはどれか。 a.声帯嚢胞 b.声門癌 c.ポリープ様声帯 d.声帯ポリープ e.瘢痕性声帯 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:2番

解説
# 第28回 第22問 解説 ■ 正答:2番 — a,b,e(声帯嚢胞・声門癌・瘢痕性声帯) 喉頭ストロボスコピーは声帯の振動運動を周期的に観察する検査であり、**声帯粘膜の可動性(振動性)の低下**が観察される病変を選ぶ必要があります。声帯が硬くなったり、組織が増殖・瘢痕化すると、粘膜波動が減少または消失します。 --- ## 【各選択肢の解説】 **a. 声帯嚢胞** ✅ **正しい。** 嚢胞は粘膜下の液体貯留により声帯組織が硬くなり、粘膜波動が著しく減少します。特に大きな嚢胞では振動運動がほぼ消失するため、ストロボスコピーで可動性低下が明らかです。 **b. 声門癌** ✅ **正しい。** 悪性腫瘍により声帯が浸潤・硬化し、正常な振動が失われます。可動性低下は器質性の腫瘍病変の典型的な所見です。 **c. ポリープ様声帯(Reinke浮腫)** ❌ **誤り。** むしろ浮腫性に腫大した声帯は粘膜が柔軟であり、**粘膜波動が保持される**ため、可動性は維持または増加することもあります。ストロボスコピーでは波動性の低下は見られません。 **d. 声帯ポリープ** ❌ **誤り。** ポリープは有茎性で先端が遊動的であり、声帯本体の振動運動には大きな影響を与えません。むしろ粘膜波動は**保持される**ことが多く、可動性の著しい低下は特徴的ではありません。 **e. 瘢痕性声帯** ✅ **正しい。** 瘢痕化は声帯をより硬く・不動的にします。瘢痕組織は弾力性に乏しく、粘膜波動が著しく減少または消失するため、ストロボスコピーで可動性低下が明らかに観察されます。 --- ## 【試験対策ポイント】 **声帯ストロボスコピーの読み方(重要):** ストロボスコピーで評価する項目の柱は**「粘膜波動(mucosal wave)」**です。以下のように記憶してください: | 病変タイプ | ストロボ所見 | 粘膜波動 | |---|---|---| | 浮腫性(ポリープ様声帯) | 腫大・柔軟・浮腫性 | **保持される**(むしろ良好) | | 有茎性腫瘤(ポリープ) | 先端に遊動性のある結節 | 保持される | | 瘢痕・癌・嚢胞 | 硬化・不動・粘膜の厚さ減少または増生 | **減少・消失** | **「粘膜波動の減少=声帯が硬い・瘢痕化・悪性腫瘍」という対応を確実に記憶してください。** **言語聴覚士が知っておくべき嗄声の病態分類**: - **可動性が保持される嗄声**:ポリープ・ポリープ様声帯・結節 → 声量不足や音量の不規則性 - **可動性が低下する嗄声**:嚢胞・瘢痕・癌 → 気息性嗄声・努力性嗄声 本問は**除外式**で解答することも可能です。「c.ポリープ様声帯」「d.声帯ポリープ」は浮腫性・柔軟性病変であり、可
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