第36回 臨床工学技士国家試験 午後 第14問
第36回 臨床工学技士国家試験 午後 第14問(呼吸器系)の正答は 4 です。CO₂ナルコーシスは、PaCO₂の高度上昇・呼吸性アシドーシス・意識障害の状態で、慢性のⅡ型呼吸不全(COPDなど)に高濃度酸素を投与したときに起こりやすい。
- 1. a、b
- 2. a、e
- 3. b、c
- 4. c、d ✓
- 5. d、e
正答:4番
初回正答率 62.5%参考値
16人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
CO₂ナルコーシスは、PaCO₂の高度上昇・呼吸性アシドーシス・意識障害の状態で、慢性のⅡ型呼吸不全(COPDなど)に高濃度酸素を投与したときに起こりやすい。原因は換気不足なので、治療は換気を補助してCO₂を出すこと(NPPV・人工呼吸)である。
【各選択肢の解説】
a.ペーパーバッグを口に当てる。
❌ 誤り。吐いた息を吸い直させてCO₂をさらに上げる。正しくは、換気を補助してCO₂を体外へ出す。なおペーパーバッグ法は過換気症候群に用いられてきた方法だが、低酸素の危険があり現在は勧められない。
b.高濃度酸素から投与を開始する。
❌ 誤り。高濃度酸素は換気の低下や換気血流比の変化を通じてPaCO₂をさらに上げ、ナルコーシスの原因そのものになる。正しくは、低流量の酸素から開始し、目標のSpO₂を低め(88〜92%:英国胸部学会 BTS 酸素療法ガイドライン 2017)に設定して血液ガスを見ながら調整する。
c.NPPV を用いる。
✅ 正しい。マスクで陽圧をかけて換気を補助し、挿管せずにCO₂を排出できる。意識障害が軽く気道を保てる例でまず選ばれる。
d.人工呼吸管理を行う。
✅ 正しい。NPPVで改善しない例や意識障害が強く気道を保てない例では、気管挿管して人工呼吸で換気を確保する。
e.アシドーシスはできるだけ早く補正する。
❌ 誤り。アシドーシスの原因はCO₂の貯留なので、炭酸水素ナトリウムで急いで補正するとCO₂がさらに産生されることがある。正しくは、換気の改善によってPaCO₂を下げ、アシドーシスを是正する。
❌ 誤り。a・bが誤った記述。正しくはc・d。
❌ 誤り。a・eが誤った記述。正しくはc・d。
❌ 誤り。bが誤った記述。正しくはc・d。
✅ 正しい(=正答)。c・dとも正しい記述である。
❌ 誤り。eが誤った記述。正しくはc・d。
【試験対策ポイント】
- CO₂ナルコーシス=PaCO₂上昇+呼吸性アシドーシス+意識障害
- 起こりやすい人:COPDなど慢性Ⅱ型呼吸不全
- 治療:低流量酸素+換気補助(NPPV→挿管・人工呼吸)
- ペーパーバッグ・高濃度酸素はCO₂を上げる側の操作
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