第37回 臨床工学技士国家試験 午後 第72問
第37回 臨床工学技士国家試験 午後 第72問(体外循環・補助循環)の正答は 5 です。V-A ECMOは静脈から脱血し動脈へ送血する。
- 1. a、b
- 2. a、e
- 3. b、c
- 4. c、d
- 5. d、e ✓
正答:5番
初回正答率 77.3%参考値
22人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
V-A ECMOは静脈から脱血し動脈へ送血する。遠心ポンプは非閉塞型なので止まると回路の血液が逆流し、人工肺の目詰まりはその手前の圧の上昇として現れる。圧の向き(陰圧・陽圧)と流れの向きを押さえれば解ける。
【各選択肢の解説】
a.灌流量の増加によって左室後負荷が軽減される。
❌ 誤り。正しくは大腿動脈などから大動脈へ逆行性に送血するため、灌流量を増やすと大動脈圧が上がり左室後負荷は増加する。左室が拡張して肺うっ血をきたすことがあり、左室ベントなどで対処する。
b.脱血不良が発生すると脱血回路内圧は上昇する。
❌ 誤り。正しくは脱血回路は遠心ポンプの吸引で陰圧になっており、脱血不良では陰圧が強くなる(内圧は低下する)。
c.ガス交換膜に結露が発生した場合には人工肺の緊急交換を要する。
❌ 誤り。正しくは結露(ウェットラング)はガス交換能の低下を招くが、まず酸素フラッシュ(ガス流量を一時的に増やして水滴を吹き飛ばす)で対処する。緊急交換の対象ではない。
d.遠心ポンプ駆動停止時には鉗子で回路を遮断する。
✅ 正しい。遠心ポンプはローラポンプと違って回路を閉塞しないため、停止すると動脈側から静脈側へ血液が逆流する。止めるときは送血側を鉗子で遮断する。
e.人工肺に血栓による部分閉塞が発生すると人工肺前の回路内圧が上昇する。
✅ 正しい。人工肺の抵抗が増えるため、その上流(人工肺前)の圧が上がり、人工肺の前後の圧較差が広がる。この圧較差の増大が交換を考える指標になる。
❌ 誤り。a・bとも誤り。正しくはd・eの組合せである。
❌ 誤り。aは誤り(後負荷は増加)。正しくはd・eの組合せである。
❌ 誤り。b(内圧は低下)・c(酸素フラッシュで対処)とも誤り。正しくはd・eの組合せである。
❌ 誤り。cは誤り。正しくはd・eの組合せである。
✅ 正しい(=正答)。d・eとも正しい記述である。
【試験対策ポイント】
| 事象 | 回路の変化・対応 |
|---|---|
| 灌流量の増加 | 左室後負荷が増加 |
| 脱血不良 | 脱血回路の陰圧が強くなる |
| 人工肺の血栓・目詰まり | 人工肺前の圧上昇・前後圧較差の増大 |
| ウェットラング | 酸素フラッシュ |
| 遠心ポンプ停止 | 逆流するので鉗子で遮断 |
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