PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第9問

運動学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第9問(運動学)の正答は 4 です。身体全体の重心の水平位置は、各分節の重量とその重心位置の積(モーメント)の総和を、全体重で割って求めます。

問題
上肢90°挙上位での椅子座位姿勢における各分節の重量と重心位置とを矢状面スティックピクチャーで示す。 身体全体の重心線はどれか。 なお、図中の●は各分節の重心点を示す。
第44回午前第9問 図
  1. 1. ①
  2. 2. ②
  3. 3. ③
  4. 4. ④
  5. 5. ⑤

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — ④

身体全体の重心の水平位置は、各分節の重量とその重心位置の積(モーメント)の総和を、全体重で割って求めます。図から読み取ると、頭・体幹30kgが40cm、両上肢5kgが20cm、両大腿10kgが20cm、両下腿・足部5kgが0cmの位置にあります。

(30×40+5×20+10×20+5×0)÷(30+5+10+5)=1,500÷50=30cm

30cmの位置を通る線は④です。


【各選択肢の解説】

1.
❌ 誤り。①は約15cmの位置で、計算値の30cmより大幅に前方(下腿寄り)です。
2.
❌ 誤り。②は20cmの位置で、両上肢と両大腿の重心点と一致しますが、最も重い頭・体幹(30kg、40cm)の影響が反映されていません。
3.
❌ 誤り。③は約25cmの位置で、まだ頭・体幹の重量を過小に見積もっています。
4.
✅ 正しい。合成重心の計算結果30cmと一致します。全体重50kgのうち30kg(60%)を頭・体幹が占めるため、重心は頭・体幹の重心位置(40cm)側に大きく引き寄せられます。
5.
❌ 誤り。⑤は約35cmの位置で、頭・体幹側に寄りすぎです。

【試験対策ポイント】

合成重心の計算はモーメントのつり合いそのもので、公式は次の1本だけです。

重心位置=Σ(各分節の重量×各分節の重心位置)÷全体重

分節重量重心位置モーメント
頭・体幹30kg40cm1,200
両上肢5kg20cm100
両大腿10kg20cm200
両下腿・足部5kg0cm0
合計50kg1,500

解き方のコツは、最も重い分節(頭・体幹)に重心が引き寄せられるという感覚を先に持つことです。頭・体幹が全体の6割を占めるので、答えは中間点(20cm)より必ず40cm側になります。これだけで①②③は消去できます。

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