第44回 理学療法士国家試験 午前 第12問
理学療法評価学第44回午前
第44回 理学療法士国家試験 午前 第12問(理学療法評価学)の正答は 1・5 です。術前のエックス線写真(正面像)では、内側の関節裂隙が著明に狭小化してほぼ消失し、大腿骨・脛骨の関節縁と顆間隆起に骨棘の突出、軟骨下骨の硬化像を認めます。
問題
74歳の女性。5年前から左膝痛が出現し、徐々に増悪して歩行が困難となったため左膝の手術を受けた。術前と術後のエックス線写真(別冊No.2)を別に示す。
術前の所見で認められるのはどれか。2つ選べ。
- 1. 骨棘形成 ✓
- 2. 骨融解像
- 3. 外反膝変形
- 4. 特発性骨壊死
- 5. 関節裂隙の狭小化 ✓
正答:1・5番
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解説
■ 正答:1・5番 — 骨棘形成/関節裂隙の狭小化
術前のエックス線写真(正面像)では、内側の関節裂隙が著明に狭小化してほぼ消失し、大腿骨・脛骨の関節縁と顆間隆起に骨棘の突出、軟骨下骨の硬化像を認めます。加えて下肢の内反変形がみられ、進行した変形性膝関節症の典型像です。術後は人工膝関節全置換術(TKA)のコンポーネントが確認できます。
【各選択肢の解説】
1. 骨棘形成
✅ 正しい。関節縁や顆間隆起に骨性の棘状突出がみられます。骨棘は関節軟骨の摩耗に対する骨の増殖性変化で、変形性関節症の代表的所見です。
✅ 正しい。関節縁や顆間隆起に骨性の棘状突出がみられます。骨棘は関節軟骨の摩耗に対する骨の増殖性変化で、変形性関節症の代表的所見です。
2. 骨融解像
❌ 誤り。骨が虫食い状に抜ける透亮像(骨融解)は骨腫瘍・骨髄炎・関節リウマチなどでみられる所見で、本症例の写真では認めません。変形性膝関節症はむしろ骨硬化が特徴です。
❌ 誤り。骨が虫食い状に抜ける透亮像(骨融解)は骨腫瘍・骨髄炎・関節リウマチなどでみられる所見で、本症例の写真では認めません。変形性膝関節症はむしろ骨硬化が特徴です。
3. 外反膝変形
❌ 誤り。写真では内側の関節裂隙が狭小化しており内反膝(O脚)です。日本人の変形性膝関節症は内側型が圧倒的に多く、内反変形を示します。
❌ 誤り。写真では内側の関節裂隙が狭小化しており内反膝(O脚)です。日本人の変形性膝関節症は内側型が圧倒的に多く、内反変形を示します。
4. 特発性骨壊死
❌ 誤り。大腿骨内顆に限局した境界明瞭な透亮像や関節面の陥凹・分節化がみられるのが特発性骨壊死の特徴で、本症例では認めません。
❌ 誤り。大腿骨内顆に限局した境界明瞭な透亮像や関節面の陥凹・分節化がみられるのが特発性骨壊死の特徴で、本症例では認めません。
5. 関節裂隙の狭小化
✅ 正しい。内側の関節裂隙がほぼ消失しています。関節軟骨の摩耗を反映した所見で、変形性膝関節症の重症度判定(Kellgren-Lawrence分類)の中心となります。
✅ 正しい。内側の関節裂隙がほぼ消失しています。関節軟骨の摩耗を反映した所見で、変形性膝関節症の重症度判定(Kellgren-Lawrence分類)の中心となります。
【試験対策ポイント】
変形性膝関節症のエックス線4大所見は必ず覚えましょう。
①関節裂隙の狭小化 ②骨棘形成 ③軟骨下骨の硬化 ④骨嚢胞(骨のう胞)
これに内反変形が加わります。「骨融解像」「骨萎縮」「関節裂隙の全体的な狭小化+骨びらん」は関節リウマチの所見であり、区別が頻出です。
重症度はKellgren-Lawrence分類(I:骨棘の疑い/II:明らかな骨棘と軽度の裂隙狭小化/III:中等度の裂隙狭小化と骨硬化/IV:裂隙消失と著明な変形)で判定し、III〜IVで歩行困難ならTKAの適応です。
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