第44回 理学療法士国家試験 午前 第28問
理学療法評価学第44回午前
第44回 理学療法士国家試験 午前 第28問(理学療法評価学)の正答は 5 です。提示された右膝側面エックス線像では、脛骨近位前面の脛骨粗面の骨端核が分節化し、辺縁が不整に毛羽立って隆起しています。
問題
12歳の女児。ミニバスケットボールの練習を始めてから、右膝のやや遠位部に疼痛と腫脹とが出現したため来院した。症状は運動後に悪化し、安静で軽快する。エックス線写真(別冊No.6)を別に示す。
認められるのはどれか。
- 1. 大腿骨遠位骨幹端部の骨膜反応
- 2. 大腿骨顆部の骨硬化
- 3. 膝蓋骨の骨棘形成
- 4. 脛骨顆間隆起の尖鋭化
- 5. 脛骨粗面部骨端の不整 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 脛骨粗面部骨端の不整
提示された右膝側面エックス線像では、脛骨近位前面の脛骨粗面の骨端核が分節化し、辺縁が不整に毛羽立って隆起しています。大腿骨遠位・膝蓋骨・脛骨顆間隆起には異常を認めません。12歳でスポーツ開始後に膝のやや遠位部(=脛骨粗面部)が痛み、運動後に悪化し安静で軽快するという経過と合わせ、Osgood-Schlatter病(脛骨粗面の骨端症)の典型像です。
【各選択肢の解説】
1. 大腿骨遠位骨幹端部の骨膜反応
❌ 誤り。図の大腿骨骨幹端は皮質・骨梁とも整で、Codman三角や玉ねぎの皮状の骨膜反応はありません。これらは骨肉腫・Ewing肉腫や骨髄炎を疑う所見です。
❌ 誤り。図の大腿骨骨幹端は皮質・骨梁とも整で、Codman三角や玉ねぎの皮状の骨膜反応はありません。これらは骨肉腫・Ewing肉腫や骨髄炎を疑う所見です。
2. 大腿骨顆部の骨硬化
❌ 誤り。大腿骨顆部に骨硬化像や透亮像はありません。離断性骨軟骨炎では大腿骨内側顆の外側面に病変が現れます。
❌ 誤り。大腿骨顆部に骨硬化像や透亮像はありません。離断性骨軟骨炎では大腿骨内側顆の外側面に病変が現れます。
3. 膝蓋骨の骨棘形成
❌ 誤り。図の膝蓋骨の辺縁は滑らかで骨棘はありません。骨棘は変形性関節症の所見で、12歳では通常みられません。
❌ 誤り。図の膝蓋骨の辺縁は滑らかで骨棘はありません。骨棘は変形性関節症の所見で、12歳では通常みられません。
4. 脛骨顆間隆起の尖鋭化
❌ 誤り。顆間隆起は正常な形状です。顆間隆起の尖鋭化は変形性膝関節症の初期変化として現れる所見です。
❌ 誤り。顆間隆起は正常な形状です。顆間隆起の尖鋭化は変形性膝関節症の初期変化として現れる所見です。
5. 脛骨粗面部骨端の不整
✅ 正しい。脛骨粗面の骨端核が分節化・不整化し、遊離骨片様に描出されています。膝蓋腱の牽引による骨端症で、成長期にスポーツを行う10〜15歳に好発します。
✅ 正しい。脛骨粗面の骨端核が分節化・不整化し、遊離骨片様に描出されています。膝蓋腱の牽引による骨端症で、成長期にスポーツを行う10〜15歳に好発します。
【試験対策ポイント】
成長期スポーツ障害の好発部位は「痛む場所」で鑑別できます。
| 疾患 | 部位 | 好発年齢 |
|---|---|---|
| Osgood-Schlatter病 | 脛骨粗面(膝のやや下) | 10〜15歳 |
| Sinding-Larsen-Johansson病 | 膝蓋骨下極 | 10〜14歳 |
| Sever病(踵骨骨端症) | 踵骨隆起 | 8〜12歳 |
| 離断性骨軟骨炎 | 大腿骨内側顆・上腕骨小頭 | 10〜16歳 |
「膝のやや遠位+運動後の痛み+腫脹+成長期」=Osgood-Schlatter病は反射的に出せるようにしておきましょう。
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