第44回 理学療法士国家試験 午前 第27問
神経疾患理学療法第44回午前
第44回 理学療法士国家試験 午前 第27問(神経疾患理学療法)の正答は 3 です。この患者はC6レベルの頸髄完全損傷で、上腕三頭筋はMMT1です。
問題
25歳の男性。登山で滑落し頸髄完全損傷。Danielsらの徒手筋力テストで左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、長橈側手根伸筋4、上腕三頭筋1、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0である。
この患者の生活動作で誤っているのはどれか。
- 1. 図1
- 2. 図2
- 3. 図3 ✓
- 4. 図4
- 5. 図5
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 図3(長座位でのプッシュアップ)
この患者はC6レベルの頸髄完全損傷で、上腕三頭筋はMMT1です。図3は長座位で両手を床につき殿部を持ち上げるプッシュアップですが、この動作は肘を伸展位に保持する上腕三頭筋(C7)の働きが不可欠です。上腕三頭筋が働かない本例では肘が折れてしまい、プッシュアップは不可能です。
【各選択肢の解説】
1. 図1
✅ 正しい。背臥位から上肢の振りと頭頸部の反動を使って側臥位へ寝返る動作です。三角筋・上腕二頭筋が正常なC6では、反動を利用して寝返りが可能です。
✅ 正しい。背臥位から上肢の振りと頭頸部の反動を使って側臥位へ寝返る動作です。三角筋・上腕二頭筋が正常なC6では、反動を利用して寝返りが可能です。
2. 図2
✅ 正しい。腹臥位から上肢で体を支え、体幹を折りたたむようにして起き上がる動作です。肩と肘の屈曲筋が使えるC6では、頭と殿部の重心移動を利用して実施できます。
✅ 正しい。腹臥位から上肢で体を支え、体幹を折りたたむようにして起き上がる動作です。肩と肘の屈曲筋が使えるC6では、頭と殿部の重心移動を利用して実施できます。
3. 図3
❌ 誤り。長座位からのプッシュアップは肘伸展保持が必要で、上腕三頭筋(C7レベル)が働かなければできません。本例は上腕三頭筋MMT1のため不可能です。
❌ 誤り。長座位からのプッシュアップは肘伸展保持が必要で、上腕三頭筋(C7レベル)が働かなければできません。本例は上腕三頭筋MMT1のため不可能です。
4. 図4
✅ 正しい。車椅子の自走です。C6では肩関節の筋力と手関節背屈が使えるため、滑り止め付きハンドリムやグローブを併用して平地の自走が可能です。
✅ 正しい。車椅子の自走です。C6では肩関節の筋力と手関節背屈が使えるため、滑り止め付きハンドリムやグローブを併用して平地の自走が可能です。
5. 図5
✅ 正しい。手動運転装置を付けた改造自動車の運転です。C6は自動車運転が可能となる代表的なレベルで、車椅子の積み込みも工夫すれば行えます。
✅ 正しい。手動運転装置を付けた改造自動車の運転です。C6は自動車運転が可能となる代表的なレベルで、車椅子の積み込みも工夫すれば行えます。
【試験対策ポイント】
C6とC7を分ける最大のポイントが上腕三頭筋(肘伸展)です。
| 動作 | 必要な筋 | 可能なレベル |
|---|---|---|
| 寝返り(反動利用) | 三角筋・上腕二頭筋 | C5〜C6 |
| 車椅子自走(平地) | 肩甲帯・手関節背屈 | C6〜 |
| プッシュアップ・移乗 | 上腕三頭筋 | C7〜 |
| 床↔車椅子の移乗 | 上腕三頭筋・広背筋 | C7〜 |
「肘を伸ばして体重を支える動作=C7以上」と一本化して覚えると、この種の図問題は確実に解けます。
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