PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第37問

物理療法第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第37問(物理療法)の正答は 5 です。極超短波(マイクロ波)は、導子の照射面を治療部位の皮膚面と平行に、垂直方向から一定の距離(通常10cm前後)を保って向けるのが原則です。

問題
極超短波療法における照射方法で誤っているのはどれか。
第44回午前第37問 図
  1. 1. 図1
  2. 2. 図2
  3. 3. 図3
  4. 4. 図4
  5. 5. 図5

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 図5

極超短波(マイクロ波)は、導子の照射面を治療部位の皮膚面と平行に、垂直方向から一定の距離(通常10cm前後)を保って向けるのが原則です。図5は座位の大腿前面に対して導子を斜め下前方から向けており、照射面が皮膚面と平行になっていません。斜入射では反射が増えてエネルギーが有効に吸収されず、部位によって距離が大きく異なるため加温が不均一になり、照射方法として誤りです。


【各選択肢の解説】

1. 図1
✅ 正しい。座位で側胸部(体側)に対し、導子面を体表と平行に、垂直方向から照射しています。照射野も治療部位に収まっています。
2. 図2
✅ 正しい。肩上部に対して上方から導子面を肩の傾斜に合わせて向けており、皮膚面と平行な位置関係が保たれています。
3. 図3
✅ 正しい。肩前面から上腕にかけて、導子面を体表と平行にして垂直照射しています。
4. 図4
✅ 正しい。背臥位ではなく腹側から支持された姿勢で、腰背部に対し後方から垂直に照射しています。距離も一定に保たれています。
5. 図5
❌ 誤り。導子が大腿前面に対して斜めに向けられており、照射面と皮膚面が平行になっていません。近位側と遠位側で導子からの距離が大きく異なるため加温が不均一となり、反射によるエネルギー損失も増えます。

【試験対策ポイント】

極超短波(マイクロ波)療法の要点

  • 周波数2,450MHz、波長12.2cm。深達度は約3cmで、水分の多い筋組織がよく加温される
  • 照射面は皮膚面と平行・垂直照射、距離は一定(機器の指定距離)に保つ
  • 皮膚と導子の間に衣類・湿ったタオル・金属を挟まない(濡れたタオルは表面過熱の原因)
  • 禁忌:体内金属(人工関節・骨接合材)、ペースメーカ、眼・精巣(水分が多く冷却されにくい)、妊娠子宮、小児の骨端線、感覚脱失部、悪性腫瘍、出血傾向
超音波(周波数1MHzで深達度3〜5cm)との違い=極超短波は電磁波で金属に禁忌、超音波は音響エネルギーで金属直上を避ければ使用可、という対比で覚えると整理できます。

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