PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第42問

理学療法評価学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第42問(理学療法評価学)の正答は 2・4 です。代償運動とは、本来のテスト筋以外の筋が働いて見かけ上運動が起こる現象です。

問題
Danielsらの徒手筋力テストでみられる代償運動と筋との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 肘関節屈曲 ―― 肘筋
  2. 2. 手関節掌屈 ―― 浅指屈筋 ✓
  3. 3. 股関節屈曲 ―― 大腿二頭筋
  4. 4. 膝関節伸展 ―― 大腿筋膜張筋 ✓
  5. 5. 足関節背屈 ―― 後脛骨筋

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — 手関節掌屈と浅指屈筋/膝関節伸展と大腿筋膜張筋

代償運動とは、本来のテスト筋以外の筋が働いて見かけ上運動が起こる現象です。浅指屈筋は手関節の掌側を通過するため手関節掌屈を代償し、大腿筋膜張筋は腸脛靱帯を介して脛骨外側(Gerdy結節)に付着するため膝関節伸展を代償します。


【各選択肢の解説】

1. 肘関節屈曲 ―― 肘筋
❌ 誤り。肘筋は上腕三頭筋を補助する肘関節伸展筋であり、屈曲の代償にはならない。肘屈曲の代償は腕橈骨筋や手関節屈筋群。
2. 手関節掌屈 ―― 浅指屈筋
✅ 正しい。浅指屈筋・深指屈筋は手関節掌側を越えて指に至るため手関節掌屈を代償する。そのため手関節掌屈のMMTでは手指を軽く屈曲させ、指屈筋群を弛緩させた状態で行う。
3. 股関節屈曲 ―― 大腿二頭筋
❌ 誤り。大腿二頭筋(長頭)は股関節伸展・膝関節屈曲筋であり、股関節屈曲の代償にはならない。股関節屈曲の代償は縫工筋・大腿筋膜張筋。
4. 膝関節伸展 ―― 大腿筋膜張筋
✅ 正しい。大腿筋膜張筋は腸脛靱帯を介して脛骨外側に付着するため、大腿四頭筋が弱くても下腿の外旋を伴った膝伸展が生じる。
5. 足関節背屈 ―― 後脛骨筋
❌ 誤り。後脛骨筋は底屈・内反筋なので背屈の代償にはならない。前脛骨筋弱化時の背屈代償は長指伸筋・長母指伸筋(足指伸展を伴う)。

【試験対策ポイント】

代償筋を見抜く鍵は「その筋の腱がどの関節をまたいでいるか」です。手指屈筋→手関節掌屈、手指伸筋→手関節背屈、大腿筋膜張筋→膝伸展、長指伸筋→足関節背屈、が定番。MMTでは代償を防ぐため、隣接関節を固定するか、代償筋が働きにくい肢位を選びます。

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