PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第59問

神経内科学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第59問(神経内科学)の正答は 1・4 です。左大脳半球は多くの人で優位半球であり、言語・行為の企図・計算・左右の概念を担います。

問題
左大脳半球の病変で出現しやすいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 左右失認
  2. 2. 病態失認
  3. 3. 半側無視
  4. 4. 観念失行
  5. 5. 着衣失行

正答:1・4番

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解説
■ 正答:1・4番 — 左右失認/観念失行

左大脳半球は多くの人で優位半球であり、言語・行為の企図・計算・左右の概念を担います。左右失認はGerstmann症候群(左角回病変)の1徴候、観念失行は左頭頂葉〜頭頂側頭後頭接合部の病変で生じます。


【各選択肢の解説】

1. 左右失認
✅ 正しい。左角回の病変によるGerstmann症候群の構成要素(左右失認・手指失認・失書・失算)。左右という言語的概念の障害なので優位半球側で起こる。
2. 病態失認
❌ 誤り。麻痺があるのに認識できない、あるいは否認する症状で、右半球(劣位半球)の病変で出現しやすい。左片麻痺患者でリハビリの阻害因子になる。
3. 半側無視
❌ 誤り。半側空間無視は右頭頂葉病変による左側の無視が圧倒的に多い。右半球が両側空間に注意を向けるのに対し、左半球は右空間のみを担うため。
4. 観念失行
✅ 正しい。物品の使用手順や一連の動作の概念が障害されるもので、左頭頂葉を中心とした優位半球の病変で生じる。歯ブラシと歯磨き粉を渡しても使えないなど。
5. 着衣失行
❌ 誤り。衣服と身体の空間的関係が把握できない症状で、右頭頂葉病変によることが多い。構成障害を伴いやすい。

【試験対策ポイント】

半球の役割分担は下表で整理します。

左半球(優位半球)の症状右半球(劣位半球)の症状
失語(Broca・Wernicke)半側空間無視
観念失行・観念運動失行病態失認
Gerstmann症候群(左右失認・手指失認・失書・失算)着衣失行・構成障害
純粋失読・失書地誌的障害・相貌失認

覚え方は「言葉と道具の使い方は左、空間と自分の身体の認識は右」。半側無視・病態失認・着衣失行の3つは右半球(=左片麻痺)とセットで即答できるようにしましょう。

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