PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第83問

神経内科学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第83問(神経内科学)の正答は 4・5 です。視床は全身の感覚が大脳皮質へ中継される場所で、後外側腹側核(VPL)などの障害では対側半身の全感覚障害、特に深部感覚(位置覚・振動覚)の障害が目立ちます。

問題
視床症候群の症候として正しいのはどれか。 2つ選べ。
  1. 1. めまい
  2. 2. 重度片麻痺
  3. 3. 体温の上昇
  4. 4. 激しい自発痛
  5. 5. 深部感覚障害

正答:4・5番

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解説
■ 正答:4・5番 — 激しい自発痛/深部感覚障害

視床は全身の感覚が大脳皮質へ中継される場所で、後外側腹側核(VPL)などの障害では対側半身の全感覚障害、特に深部感覚(位置覚・振動覚)の障害が目立ちます。さらに回復期に視床痛と呼ばれる激しい自発痛・異常感覚が生じるのが視床症候群(Déjerine-Roussy症候群)の特徴です。


【各選択肢の解説】

1. めまい
❌ 誤り。回転性めまいは前庭神経核や小脳・脳幹(延髄外側など)の障害で生じるもので、視床症候群の主症候ではありません。
2. 重度片麻痺
❌ 誤り。錐体路は内包後脚を通るため、視床病変単独では運動麻痺は軽度・一過性にとどまります。感覚障害が前景に立つのが特徴です。
3. 体温の上昇
❌ 誤り。体温調節中枢は視床下部であり、視床そのものの障害では体温上昇は起こりません。視床と視床下部の混同を狙った選択肢です。
4. 激しい自発痛
✅ 正しい。発症後数週〜数か月してから、対側半身に灼けるような持続痛や異常感覚(アロディニア)が出現します。これが視床痛で、難治性です。
5. 深部感覚障害
✅ 正しい。VPLの障害により対側の位置覚・振動覚が強く障害され、感覚性失調による歩行障害(視床性失調)や視床手と呼ばれる肢位異常もみられます。

【試験対策ポイント】

視床症候群の五徴は対側の全感覚障害・視床痛・不随意運動(舞踏運動・アテトーゼ)・視床手・軽度の片麻痺です。理学療法では、深部感覚障害を補うために視覚代償を用いた歩行・バランス訓練が中心になります。視床痛は末梢への物理療法で消えにくく、薬物療法(抗うつ薬・抗てんかん薬)や中枢性疼痛としての対応が必要である点も押さえましょう。

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