PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第63問

神経内科学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第63問(神経内科学)の正答は 2・3 です。Parkinson病では筋強剛と無動により腕の振りが減少・消失し、姿勢反射障害と屈筋優位の筋緊張から体幹前屈(前傾姿勢)をとります。

問題
Parkinson病患者の歩行の特徴はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 立脚側への体幹の側屈
  2. 2. 腕振りの消失
  3. 3. 体幹の前屈
  4. 4. 反張膝
  5. 5. 下垂足

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 腕振りの消失/体幹の前屈

Parkinson病では筋強剛と無動により腕の振りが減少・消失し、姿勢反射障害と屈筋優位の筋緊張から体幹前屈(前傾姿勢)をとります。この姿勢のまま重心が前方に移動し、小刻み歩行・すくみ足・突進現象(加速歩行)が生じます。


【各選択肢の解説】

1. 立脚側への体幹の側屈
❌ 誤り。立脚側への体幹側屈は中殿筋筋力低下によるTrendelenburg歩行(Duchenne歩行)の特徴で、変形性股関節症などでみられます。
2. 腕振りの消失
✅ 正しい。上肢の連合運動(腕振り)減少は初期から出現するParkinson病の特徴的所見で、しばしば片側性に始まります。
3. 体幹の前屈
✅ 正しい。頸部・体幹屈曲、肘・膝軽度屈曲の前傾前屈姿勢が典型です。
4. 反張膝
❌ 誤り。反張膝(back knee)は脳卒中片麻痺の大腿四頭筋の代償や、下腿三頭筋の痙縮による立脚期の膝過伸展でみられます。
5. 下垂足
❌ 誤り。下垂足は前脛骨筋を支配する腓骨神経麻痺やL5神経根障害などの末梢性・弛緩性麻痺でみられ、Parkinson病の特徴ではありません。

【試験対策ポイント】

Parkinson病歩行のキーワード=小刻み歩行・すくみ足・突進現象・腕振り消失・前傾前屈姿勢・方向転換時の不安定

すくみ足は「歩き始め」「方向転換」「狭い場所の通過」「目標物の直前」で出やすいことも頻出です。

紛らわしい歩行の対応も整理しておきます。

歩行の特徴代表疾患・原因
小刻み・すくみ足Parkinson病
立脚側への体幹側屈中殿筋筋力低下(変形性股関節症など)
反張膝・分回し歩行脳卒中片麻痺
鶏歩(下垂足)腓骨神経麻痺・末梢神経障害
失調(ワイドベース)小脳障害

2つ選べの問題では、Parkinson病そのものの症状か、他疾患の代表的歩行かを切り分けるのが得点のコツです。

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