第44回 理学療法士国家試験 午前 第73問
神経内科学第44回午前
第44回 理学療法士国家試験 午前 第73問(神経内科学)の正答は 2 です。厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類ステージ4は「歩行可能だが椅子からの起立が不能」な段階です。
問題
Duchenne型筋ジストロフィーのステージ4(厚生省筋萎縮症研究班機能障害度分類による)で立位時にみられる特徴はどれか。
- 1. 頸部前屈
- 2. 腰椎前弯 ✓
- 3. 股関節過伸展
- 4. 踵足
- 5. 足部外反
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 腰椎前弯
厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類ステージ4は「歩行可能だが椅子からの起立が不能」な段階です。この時期は殿筋群・腹筋群の筋力低下が著明で、重心を保つために骨盤を前傾させ、代償として腰椎前弯が著しく増強します。体幹は後方に反らせ、下腿三頭筋の仮性肥大と短縮により尖足を伴い、動揺性歩行(waddling gait)となります。
【各選択肢の解説】
1. 頸部前屈
❌ 誤り。腰椎前弯・体幹後傾に伴い、頸部はむしろ前方突出〜後屈方向の代償をとります。頸部前屈が立位の特徴ではありません。
❌ 誤り。腰椎前弯・体幹後傾に伴い、頸部はむしろ前方突出〜後屈方向の代償をとります。頸部前屈が立位の特徴ではありません。
2. 腰椎前弯
✅ 正しい。大殿筋・腹筋の筋力低下を代償し、重心線を股関節の後方に保つために骨盤前傾・腰椎前弯増強という姿勢をとります。
✅ 正しい。大殿筋・腹筋の筋力低下を代償し、重心線を股関節の後方に保つために骨盤前傾・腰椎前弯増強という姿勢をとります。
3. 股関節過伸展
❌ 誤り。腸腰筋や腸脛靱帯の短縮による股関節屈曲拘縮が進行し、過伸展位にはなりません。
❌ 誤り。腸腰筋や腸脛靱帯の短縮による股関節屈曲拘縮が進行し、過伸展位にはなりません。
4. 踵足
❌ 誤り。下腿三頭筋の仮性肥大と短縮により尖足(内反尖足)となります。踵足は逆の変形です。
❌ 誤り。下腿三頭筋の仮性肥大と短縮により尖足(内反尖足)となります。踵足は逆の変形です。
5. 足部外反
❌ 誤り。後脛骨筋優位の内反傾向で、内反尖足が典型です。
❌ 誤り。後脛骨筋優位の内反傾向で、内反尖足が典型です。
【試験対策ポイント】
厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類(Duchenne型筋ジストロフィー)は頻出です。
| ステージ | 内容 |
|---|---|
| 1 | 階段昇降が可能 |
| 2 | 階段昇降に手すりが必要 |
| 3 | 椅子からの起立が可能 |
| 4 | 歩行可能だが椅子からの起立が不能 |
| 5 | 歩行不能、四つ這い可能 |
| 6 | 四つ這い不能、いざり移動可能 |
| 7 | いざり不能、座位保持可能 |
| 8 | 座位保持不能、常時臥床 |
ステージ4までが歩行可能、5から歩行不能、8で寝たきりという境目で覚えます。
その他の頻出所見:Gowers徴候(登はん性起立)、下腿三頭筋の仮性肥大、動揺性歩行、腰椎前弯増強、内反尖足、歩行不能後に急速に進行する側弯、呼吸筋麻痺と心筋障害(拡張型心筋症)。理学療法では過用性筋力低下を招く強い抵抗運動は禁忌で、関節可動域維持・側弯予防・呼吸理学療法が中心です。
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