PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第91問

神経内科学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第91問(神経内科学)の正答は 4 です。翼状肩甲は肩甲骨内側縁が背部から浮き上がる所見で、典型的には長胸神経麻痺による前鋸筋の麻痺で生じます。

問題
障害によって翼状肩甲をきたすのはどれか。
  1. 1. 肩甲上神経
  2. 2. 肩甲背神経
  3. 3. 肩甲下神経
  4. 4. 長胸神経
  5. 5. 内側胸筋神経

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 長胸神経

翼状肩甲は肩甲骨内側縁が背部から浮き上がる所見で、典型的には長胸神経麻痺による前鋸筋の麻痺で生じます。前鋸筋は肩甲骨を胸郭に引きつけ、上方回旋させる筋なので、麻痺すると上肢挙上が困難となり、壁を押す動作で翼状肩甲が明瞭になります。


【各選択肢の解説】

1. 肩甲上神経
❌ 誤り。棘上筋・棘下筋を支配します。麻痺では肩関節の外転初期と外旋が障害されますが、翼状肩甲は生じません。
2. 肩甲背神経
❌ 誤り。菱形筋・肩甲挙筋を支配します。麻痺で肩甲骨がやや外方偏位しますが、典型的な翼状肩甲の原因としては長胸神経が第一に挙げられます。
3. 肩甲下神経
❌ 誤り。肩甲下筋・大円筋を支配し、肩関節の内旋に働きます。
4. 長胸神経
✅ 正しい。C5〜C7由来で前鋸筋を支配します。重い物を担ぐ、リュックの圧迫などで麻痺を生じます。
5. 内側胸筋神経
❌ 誤り。大胸筋・小胸筋を支配する神経で、肩関節の内転・内旋に関与します。

【試験対策ポイント】

肩甲帯の神経支配と麻痺所見をまとめます。長胸神経(C5-7)→前鋸筋→麻痺で翼状肩甲・上肢挙上困難副神経→僧帽筋→麻痺で肩甲骨下垂・上肢挙上困難肩甲背神経(C4-5)→菱形筋・肩甲挙筋肩甲上神経(C5-6)→棘上筋・棘下筋

前鋸筋のMMTでは座位または立位で上肢を前方挙上させ、肩甲骨の外転・上方回旋を評価します。壁押し(wall push-up)で肩甲骨の浮き上がりを見る方法が簡便で、国試の写真問題でもよく出ます。

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