第44回 理学療法士国家試験 午後 第38問
運動学第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第38問(運動学)の正答は 1 です。内側翼突筋は蝶形骨の翼状突起から下顎枝の内面(翼突筋粗面)に付き、収縮すると下顎骨を前上方へ引き上げる(閉口・前方移動)とともに、片側収縮で反対側への側方運動を起こします。
問題
筋と運動との組合せで正しいのはどれか。
- 1. 内側翼突筋 ―― 下顎骨を前上方に動かす。 ✓
- 2. 大頬骨筋 ―― 上唇を引き上げる。
- 3. 咬筋 ―― 下顎骨を引き下げる。
- 4. 皺眉筋 ―― 眉を引き上げる。
- 5. 笑筋 ―― 口角を上方に引き上げる。
正答:1番
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解説
■ 正答:1番 — 内側翼突筋 ―― 下顎骨を前上方に動かす。
内側翼突筋は蝶形骨の翼状突起から下顎枝の内面(翼突筋粗面)に付き、収縮すると下顎骨を前上方へ引き上げる(閉口・前方移動)とともに、片側収縮で反対側への側方運動を起こします。咀嚼筋であり三叉神経(下顎神経)支配です。
【各選択肢の解説】
1. 内側翼突筋 ―― 下顎骨を前上方に動かす。
✅ 正しい。閉口+前方移動に働く咀嚼筋です。
✅ 正しい。閉口+前方移動に働く咀嚼筋です。
2. 大頬骨筋 ―― 上唇を引き上げる。
❌ 誤り。大頬骨筋は口角を上外方へ引く(笑う表情)筋です。上唇を引き上げるのは上唇挙筋です。
❌ 誤り。大頬骨筋は口角を上外方へ引く(笑う表情)筋です。上唇を引き上げるのは上唇挙筋です。
3. 咬筋 ―― 下顎骨を引き下げる。
❌ 誤り。咬筋は最も強力な閉口筋で、下顎骨を引き上げます。下顎を引き下げる(開口)のは顎二腹筋・外側翼突筋などです。
❌ 誤り。咬筋は最も強力な閉口筋で、下顎骨を引き上げます。下顎を引き下げる(開口)のは顎二腹筋・外側翼突筋などです。
4. 皺眉筋 ―― 眉を引き上げる。
❌ 誤り。皺眉筋は眉を内下方に引き寄せて眉間に縦じわをつくる(しかめ面)筋です。眉を引き上げるのは前頭筋です。
❌ 誤り。皺眉筋は眉を内下方に引き寄せて眉間に縦じわをつくる(しかめ面)筋です。眉を引き上げるのは前頭筋です。
5. 笑筋 ―― 口角を上方に引き上げる。
❌ 誤り。笑筋は口角を外側へ水平に引く筋で、えくぼをつくります。上方に引き上げるのは大頬骨筋です。
❌ 誤り。笑筋は口角を外側へ水平に引く筋で、えくぼをつくります。上方に引き上げるのは大頬骨筋です。
【試験対策ポイント】
神経支配の区別が最大のポイント。咀嚼筋(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋)は三叉神経(下顎神経)、表情筋(大頬骨筋・笑筋・皺眉筋・口輪筋・眼輪筋など)は顔面神経です。
開口筋は外側翼突筋・顎二腹筋、閉口筋は咬筋・側頭筋・内側翼突筋。外側翼突筋だけが開口に働く点が引っかけによく使われます。臨床では顔面神経麻痺で表情筋(額のしわ寄せ・閉眼・口角挙上)が障害され、咀嚼力は保たれることを確認しましょう。
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