PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第20問

運動学第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第20問(運動学)の正答は 3 です。トルク(モーメント)=力 × モーメントアーム(回転軸から力の作用線までの垂直距離)です。

問題
図のように、棒の先に7 kg重の錘を付けた。このときのAにかかるトルクはどれか。ただし、棒の重量は無視できるものとする。
第49回午前第20問 図
  1. 1. 7 Nm
  2. 2. 12 Nm
  3. 3. 14 Nm
  4. 4. 21 Nm
  5. 5. 25 Nm

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 14 Nm

トルク(モーメント)=力 × モーメントアーム(回転軸から力の作用線までの垂直距離)です。錘の重量7kg重=70N、力は鉛直下向きに働くので、A点からのモーメントアームは棒の長さの水平成分=L×sin30°=0.4m×0.5=0.2mとなります。したがって70N×0.2m=14Nmです。


【各選択肢の解説】

1. 7 Nm
❌ 誤り。70N×0.1mの計算値。モーメントアームを半分(L×sin30°のさらに1/2)に取り違えた場合の値。
2. 12 Nm
❌ 誤り。いずれの組合せでも導けない値。cos30°(≒0.87)を用いても約24Nmとなり一致しない。
3. 14 Nm
✅ 正しい。70N × (0.4m × sin30°=0.2m)=14Nm。棒が鉛直から30°傾いているため、水平距離はsin30°で求める。
4. 21 Nm
❌ 誤り。7kg重を21Nと誤ったり、アームを0.3mと見積もった場合の値。
5. 25 Nm
❌ 誤り。70N×0.4m=28Nm(棒が水平な場合)に近い値で、傾きを考慮していない誤答。

【試験対策ポイント】

トルク計算で失点する原因はほぼ2つです。

1. 単位の換算忘れ:1kg重≒9.8N(本問では10Nと指定)、長さはcm→mに直す

2. モーメントアームの取り違え:距離ではなく「回転軸から力の作用線に下ろした垂線の長さ」

角度の使い分けは、基準がどこから測られているかで決まります。本問は「鉛直線からの角度θ=30°」なので水平距離=L sinθ。もし「水平線からの角度」であれば水平距離=L cosθになります。図の角度がどの線から測られているかを必ず確認してください。

臨床では、上肢を挙げるほど肩関節のモーメントアームが長くなる(外転90°で最大)、膝伸展運動では下腿が水平位のときに大腿四頭筋の必要トルクが最大になる、といった形で応用されます。

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