第44回 理学療法士国家試験 午後 第77問
整形外科学第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第77問(整形外科学)の正答は 3・5 です。上腕骨近位端骨折は橈骨遠位端骨折・大腿骨近位部骨折・脊椎圧迫骨折と並ぶ高齢者の四大骨折の1つです。
問題
骨折について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 回旋変形は自然矯正されやすい。
- 2. 小児ではColles骨折の頻度が高い。
- 3. 上腕骨近位端骨折は高齢者に多い。 ✓
- 4. 癌の骨転移では疲労骨折が生じやすい。
- 5. 脂肪塞栓は大腿骨骨折後に起こりやすい。 ✓
正答:3・5番
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解説
■ 正答:3・5番 — 上腕骨近位端骨折は高齢者に多い/脂肪塞栓は大腿骨骨折後に起こりやすい
上腕骨近位端骨折は橈骨遠位端骨折・大腿骨近位部骨折・脊椎圧迫骨折と並ぶ高齢者の四大骨折の1つです。また脂肪塞栓症候群は骨髄腔の大きい長管骨(特に大腿骨)の骨折後に好発します。
【各選択肢の解説】
1. 回旋変形は自然矯正されやすい。
❌ 誤り。小児の骨折では側方転位や軽度の屈曲変形は成長とともにリモデリングされますが、回旋変形は自家矯正されません。整復時に確実に矯正する必要があります。
❌ 誤り。小児の骨折では側方転位や軽度の屈曲変形は成長とともにリモデリングされますが、回旋変形は自家矯正されません。整復時に確実に矯正する必要があります。
2. 小児ではColles骨折の頻度が高い。
❌ 誤り。Colles骨折(橈骨遠位端の背側転位骨折)は骨粗鬆症を背景とする高齢女性に多い骨折です。小児の同部位は若木骨折や骨端線損傷の形をとります。
❌ 誤り。Colles骨折(橈骨遠位端の背側転位骨折)は骨粗鬆症を背景とする高齢女性に多い骨折です。小児の同部位は若木骨折や骨端線損傷の形をとります。
3. 上腕骨近位端骨折は高齢者に多い。
✅ 正しい。転倒して手や肘をついた際に生じ、骨粗鬆症のある高齢女性に多発します。多くは保存療法(三角巾固定後に早期から振り子運動)です。
✅ 正しい。転倒して手や肘をついた際に生じ、骨粗鬆症のある高齢女性に多発します。多くは保存療法(三角巾固定後に早期から振り子運動)です。
4. 癌の骨転移では疲労骨折が生じやすい。
❌ 誤り。骨転移で生じるのは病的骨折です。疲労骨折は正常骨に軽微な外力が繰り返し加わって起こるもの(スポーツ選手の脛骨・中足骨など)で、成因が異なります。
❌ 誤り。骨転移で生じるのは病的骨折です。疲労骨折は正常骨に軽微な外力が繰り返し加わって起こるもの(スポーツ選手の脛骨・中足骨など)で、成因が異なります。
5. 脂肪塞栓は大腿骨骨折後に起こりやすい。
✅ 正しい。骨髄脂肪が静脈内に流入して肺・脳の毛細血管を閉塞します。受傷後24〜72時間に呼吸困難・意識障害・点状出血の三徴で発症します。
✅ 正しい。骨髄脂肪が静脈内に流入して肺・脳の毛細血管を閉塞します。受傷後24〜72時間に呼吸困難・意識障害・点状出血の三徴で発症します。
【試験対策ポイント】
高齢者の四大骨折=脊椎圧迫骨折・大腿骨近位部骨折・橈骨遠位端骨折(Colles)・上腕骨近位端骨折。いずれも骨粗鬆症が背景で、転倒予防が理学療法の要点です。骨折の名称は「病的骨折=骨自体が弱い」「疲労骨折=繰り返し外力」「若木骨折=小児の不全骨折」と成因で区別して覚えます。
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