PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第78問

整形外科学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第78問(整形外科学)の正答は 2 です。コンパートメント症候群は筋区画内圧の上昇により循環障害と神経障害をきたす病態で、皮膚は蒼白・冷感を呈するのが典型です。

問題
コンパートメント症候群の症状で頻度が低いのはどれか。
  1. 1. 疼痛
  2. 2. 発赤
  3. 3. 腫脹
  4. 4. 運動麻痺
  5. 5. 脈拍触知不能

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 発赤

コンパートメント症候群は筋区画内圧の上昇により循環障害と神経障害をきたす病態で、皮膚は蒼白・冷感を呈するのが典型です。炎症を示す発赤は乏しく、選択肢の中で最も頻度が低い所見となります。


【各選択肢の解説】

1. 疼痛
❌ 頻度は高い。最も早期かつ高頻度に出現する症状で、特に他動的な筋の伸張で増強する強い痛み(stretch pain)が診断の決め手になります。
2. 発赤
✅ 頻度が低い。区画内圧上昇で毛細血管が圧迫されるため、皮膚は蒼白・冷感・光沢を呈します。発赤は蜂窩織炎など感染性炎症を疑う所見で、本症では乏しいのが特徴です。
3. 腫脹
❌ 頻度は高い。出血や浮腫で区画内容が増大するため、患部は緊満して硬く触れます。ギプスや包帯による外からの圧迫でも同じ病態が起こります。
4. 運動麻痺
❌ 頻度は高い。区画内を走行する神経・筋の虚血により、麻痺(paralysis)と知覚異常(paresthesia)が生じます。不可逆化する前の解除が必要です。
5. 脈拍触知不能
❌ 5Pの1つとして挙げられる本症の徴候で、末期に出現します。発赤のように「本症では通常みられない」性質の所見ではありません。

【試験対策ポイント】

コンパートメント症候群の5Pを押さえます。

徴候英語内容
疼痛Pain他動伸張で増悪=最重要
蒼白Pallor発赤ではない
知覚異常Paresthesiaしびれ・感覚鈍麻
麻痺Paralysis運動不能
脈拍消失Pulselessness末期の所見

好発は前腕(Volkmann拘縮の原因)と下腿前面。治療は筋膜切開で、時間との勝負(6〜8時間で不可逆的壊死)です。ギプス固定中の患者が強い痛みを訴えたら即報告、が臨床のルールです。

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