第44回 理学療法士国家試験 午後 第85問
神経疾患理学療法第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第85問(神経疾患理学療法)の正答は 3 です。脳卒中片麻痺急性期のポジショニングは、後に出現する痙性パターン(上肢屈曲・下肢伸展)による拘縮を予防する肢位をとります。
問題
脳卒中片麻痺急性期のポジショニングで正しい組合せはどれか。
- 1. 頸部 ―― 伸展位
- 2. 肩関節 ―― 内旋位
- 3. 手関節 ―― 背屈位 ✓
- 4. 股関節 ―― 外旋位
- 5. 足関節 ―― 底屈位
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 手関節 ―― 背屈位
脳卒中片麻痺急性期のポジショニングは、後に出現する痙性パターン(上肢屈曲・下肢伸展)による拘縮を予防する肢位をとります。上肢の痙性は手関節掌屈・手指屈曲の方向に働くため、手関節は軽度背屈位に保持します。
【各選択肢の解説】
1. 頸部 ―― 伸展位
❌ 誤り。頸部は枕で支えた軽度屈曲位が基本です。伸展位は緊張性反射を誘発しやすく、嚥下や呼吸にも不利になります。
❌ 誤り。頸部は枕で支えた軽度屈曲位が基本です。伸展位は緊張性反射を誘発しやすく、嚥下や呼吸にも不利になります。
2. 肩関節 ―― 内旋位
❌ 誤り。上肢の痙性パターンが肩内転・内旋であるため、外転・外旋位に保持して拘縮を予防します。同時に肩関節亜脱臼を防ぐため肩甲骨を前方突出位で支えます。
❌ 誤り。上肢の痙性パターンが肩内転・内旋であるため、外転・外旋位に保持して拘縮を予防します。同時に肩関節亜脱臼を防ぐため肩甲骨を前方突出位で支えます。
3. 手関節 ―― 背屈位
✅ 正しい。手指屈筋の短縮を防ぐため、手関節は軽度背屈、手指は軽度屈曲位(タオルロールなどを握らせる)に保ちます。
✅ 正しい。手指屈筋の短縮を防ぐため、手関節は軽度背屈、手指は軽度屈曲位(タオルロールなどを握らせる)に保ちます。
4. 股関節 ―― 外旋位
❌ 誤り。麻痺側下肢は重力で外旋・外転しやすいため、クッションで支えて中間位に保持します。放置すると外旋拘縮となり歩行の妨げになります。
❌ 誤り。麻痺側下肢は重力で外旋・外転しやすいため、クッションで支えて中間位に保持します。放置すると外旋拘縮となり歩行の妨げになります。
5. 足関節 ―― 底屈位
❌ 誤り。下肢の痙性パターンは伸展・内反尖足であるため、足関節は背屈0度(中間位)を保ち尖足を予防します。掛け布団の重みも尖足の原因になります。
❌ 誤り。下肢の痙性パターンは伸展・内反尖足であるため、足関節は背屈0度(中間位)を保ち尖足を予防します。掛け布団の重みも尖足の原因になります。
【試験対策ポイント】
原則は「痙性が出る方向と反対の肢位に置く」です。
| 部位 | 痙性パターン | とるべき肢位 |
|---|---|---|
| 肩 | 内転・内旋 | 外転・外旋 |
| 肘 | 屈曲 | 伸展 |
| 手・手指 | 掌屈・屈曲 | 軽度背屈・軽度屈曲 |
| 股 | 外旋(重力) | 中間位 |
| 足 | 内反尖足 | 背屈中間位 |
加えて、良肢位保持は2時間ごとの体位変換とセットで褥瘡予防を行うこと、麻痺側上肢を体幹の下敷きにしないこと、麻痺側からの働きかけで患側への注意を促すことも合わせて問われます。
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