PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第3問

理学療法評価学第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第3問(理学療法評価学)の正答は 5 です。提示されたMRI(T2強調横断像)は側脳室体部レベルで、右側脳室体部の外側に接する白質に境界明瞭な高信号域(陳旧性梗塞)が写っています。

問題
70歳の女性。右利き。脳梗塞を発症し搬送された。発症後2か月の頭部MRI(別冊No. 1)を別に示す。この画像で認められる脳梗塞の部位はどれか。
第49回午前第3問 図
  1. 1. 視床
  2. 2. 内包
  3. 3. 被殻
  4. 4. 尾状核
  5. 5. 放線冠

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 放線冠

提示されたMRI(T2強調横断像)は側脳室体部レベルで、右側脳室体部の外側に接する白質に境界明瞭な高信号域(陳旧性梗塞)が写っています。この部位は内包から大脳皮質へ扇状に広がる投射線維の集まりで、放線冠にあたります。


【各選択肢の解説】

1. 視床
❌ 誤り。視床は側脳室体部より下方(第三脳室の両側、中脳の上)にあり、このスライスには含まれない。画像の高信号は脳室外側の白質で、灰白質核ではない。
2. 内包
❌ 誤り。内包は尾状核頭・視床と被殻・淡蒼球に挟まれたV字型の白質で、基底核が写るレベルで確認される。本画像はそれより頭側で、内包の高さではない。
3. 被殻
❌ 誤り。被殻はレンズ核の外側部で、島皮質の内側・基底核レベルに位置する。本画像には基底核は写っていない。
4. 尾状核
❌ 誤り。尾状核頭は側脳室前角の外側壁を形成する。病変は前角ではなく体部の外側白質にあり、灰白質の形も保たれている。
5. 放線冠
✅ 正しい。側脳室体部の外側にある白質が放線冠で、高信号域の位置と一致する。穿通枝(レンズ核線条体動脈)領域のラクナ梗塞〜分枝粥腫型梗塞の好発部位である。

【試験対策ポイント】

画像問題はスライスの高さを先に決めるのがコツです。

  • 側脳室前角+後角(三角部)が写り、基底核が見えない → 側脳室体部レベル=病変部位は放線冠・半卵円中心
  • 前角・第三脳室・中脳や松果体が写る → 基底核レベル=被殻・内包・視床・尾状核を鑑別
T2強調像では、水(脳脊髄液)と陳旧性梗塞(軟化・グリオーシス)が高信号(白)になります。発症2か月=亜急性〜慢性期なので、T2高信号+病巣の萎縮傾向で矛盾しません。放線冠には皮質脊髄路が密に走るため、小さな病巣でも対側の片麻痺が出やすいことも合わせて覚えましょう。

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