PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第33問

神経疾患理学療法第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第33問(神経疾患理学療法)の正答は 3 です。Shaker法(頭部挙上訓練)は背臥位で肩を床につけたまま足の先を見るように頭部だけを挙上する運動で、舌骨上筋群(顎二腹筋・オトガイ舌骨筋など)を強化します。

問題
脳卒中片麻痺の間接的嚥下訓練で食道入口部を広げる効果があるのはどれか。
  1. 1. 舌の運動
  2. 2. 発音の練習
  3. 3. Shaker(シャキア)法
  4. 4. 喉のアイスマッサージ
  5. 5. 顔面頸部のマッサージ

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — Shaker(シャキア)法

Shaker法(頭部挙上訓練)は背臥位で肩を床につけたまま足の先を見るように頭部だけを挙上する運動で、舌骨上筋群(顎二腹筋・オトガイ舌骨筋など)を強化します。舌骨上筋群が働くと喉頭が前上方へ引き上げられ、輪状咽頭筋(上部食道括約筋)が牽引されて食道入口部の開大が得られます。


【各選択肢の解説】

1. 舌の運動
❌ 誤り。舌の運動は食塊形成と口腔から咽頭への送り込み(口腔期・咽頭への駆動)を改善する訓練で、食道入口部の開大には直接寄与しません。
2. 発音の練習
❌ 誤り。「パ・タ・カ・ラ」などの構音訓練は口唇閉鎖・舌尖・奥舌・鼻咽腔閉鎖の機能を高めますが、目的は口腔期と鼻咽腔閉鎖の改善です。
3. Shaker(シャキア)法
✅ 正しい。舌骨上筋群を強化して喉頭挙上量と挙上速度を高め、輪状咽頭筋の弛緩・食道入口部の開大を促す代表的な間接訓練です。等尺性(30秒挙上×3回)と等張性(30回反復)を組み合わせて行います。
4. 喉のアイスマッサージ
❌ 誤り。前口蓋弓や咽頭後壁への寒冷刺激により嚥下反射を誘発・惹起しやすくする訓練で、反射の遅延に対して行います。食道入口部を広げる作用はありません。
5. 顔面頸部のマッサージ
❌ 誤り。過緊張の軽減やリラクセーション、口腔周囲の感覚入力が目的で、食道入口部の開大とは機序が異なります。

【試験対策ポイント】

間接訓練(食物を使わない)と直接訓練(食物を使う)の区別と、各手技の目的をセットで覚えます。

手技主な目的
Shaker法・嚥下おでこ体操舌骨上筋群強化→喉頭挙上・食道入口部開大
Mendelsohn手技喉頭挙上位を保持し食道入口部の開大時間を延長
アイスマッサージ・K-point刺激嚥下反射の惹起
バルーン拡張法輪状咽頭筋弛緩不全に対する食道入口部の直接拡張
息こらえ嚥下(supraglottic swallow)誤嚥防止(声門閉鎖)

「食道入口部を広げる」=Shaker法・Mendelsohn手技・バルーン拡張法の3つ、と覚えておけば選択肢を即断できます。

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