PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午前 第2問

内科学・臨床医学第45回午前

第45回 理学療法士国家試験 午前 第2問(内科学・臨床医学)の正答は 5 です。心電図では幅の狭い正常QRSの洞調律の間に、幅の広い異常なQRS波が3拍出現しています。

問題
心電図(別冊No. 1)を別に示す。 不整脈として考えられるのはどれか。
第45回午前第2問 図
  1. 1. 二段脈
  2. 2. 房室ブロック
  3. 3. 右脚ブロック
  4. 4. 上室性期外収縮
  5. 5. 多源性心室期外収縮

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 多源性心室期外収縮

心電図では幅の狭い正常QRSの洞調律の間に、幅の広い異常なQRS波が3拍出現しています。そのうち2拍は上向きに大きく尖り、1拍は下向きに深く振れており、形態が2種類以上あります。先行するP波がなく、幅広QRSに続くT波が主棘と反対方向を向いていることから心室期外収縮であり、形が複数あるため多源性(多形性)と判断します。


【各選択肢の解説】

1. 二段脈
❌ 誤り。二段脈は正常拍と期外収縮が1対1で規則的に交互に出現するものです。図では洞調律が2〜3拍続いた後に期外収縮が現れており、1対1の繰り返しにはなっていません。
2. 房室ブロック
❌ 誤り。PR間隔の延長やP波に続くQRSの脱落は見られず、房室伝導は保たれています。
3. 右脚ブロック
❌ 誤り。右脚ブロックではすべての心拍でQRS幅が0.12秒以上に延長しrsR′型を示します。図の基本調律のQRS幅は正常で、幅が広いのは期外収縮の拍だけです。
4. 上室性期外収縮
❌ 誤り。上室性期外収縮は房室結節以下を正常に伝導するため、QRS幅は狭く洞調律とほぼ同じ形になります。図の期外収縮は幅が広く形も異なります。
5. 多源性心室期外収縮
✅ 正しい。先行P波を伴わない幅広いQRSが出現し、その形態が上向き・下向きと複数あることから、心室内の複数の異所性興奮源に由来する多源性心室期外収縮です。

【試験対策ポイント】

心室期外収縮(PVC)の危険度はLown分類で整理します。理学療法中に運動を中止すべき危険なPVCの型を押さえておきましょう。

グレード所見
0PVCなし
1散発性(30個/時未満)
2頻発(30個/時以上)
3多源性(多形性)
4a2連発
4b3連発以上
5R on T(先行T波上に出現)

グレード3以上は運動療法の中止・中断を考慮します。心電図の判別は「幅の広いQRS+先行P波なし=心室性」「幅の狭いQRS+早期のP波=上室性」で見分けるのが最短です。

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