PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午前 第25問

運動学第45回午前

第45回 理学療法士国家試験 午前 第25問(運動学)の正答は 4 です。前脛骨筋は遊脚相の全期間を通じて活動し、足関節を背屈位に保ってつま先が床に引っかかるのを防ぎます(foot clearanceの確保)。

問題
正常歩行時の遊脚相全般に最も強く活動する筋はどれか。
  1. 1. 大殿筋
  2. 2. 大腿四頭筋
  3. 3. ハムストリングス
  4. 4. 前脛骨筋
  5. 5. 腓腹筋

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 前脛骨筋

前脛骨筋は遊脚相の全期間を通じて活動し、足関節を背屈位に保ってつま先が床に引っかかるのを防ぎます(foot clearanceの確保)。加えて踵接地の直後には足部がたたきつけられないよう遠心性に働くため、遊脚相から立脚初期にかけて持続的に活動する代表的な筋です。


【各選択肢の解説】

1. 大殿筋
❌ 誤り。大殿筋は遊脚終期から荷重応答期(踵接地前後)にかけて活動し、体幹の前方への倒れ込みを制動します。遊脚相全般では活動しません。
2. 大腿四頭筋
❌ 誤り。大腿四頭筋は遊脚終期に膝を伸展位に保ち、荷重応答期に膝折れを防ぐために働きます。遊脚中期の活動はわずかです。
3. ハムストリングス
❌ 誤り。ハムストリングスは遊脚終期に振り出した下腿を減速させ、立脚初期に股関節を安定させます。遊脚初期〜中期は活動が乏しくなります。
4. 前脛骨筋
✅ 正しい。遊脚相全般で足関節背屈を維持して足尖の引きずりを防ぎ、踵接地後は遠心性収縮で足底接地を緩やかにします。
5. 腓腹筋
❌ 誤り。腓腹筋は立脚中期から立脚終期にかけて足関節底屈により身体を前方へ蹴り出す筋で、遊脚相では活動しません。

【試験対策ポイント】

歩行周期における主要筋の活動時期は必ず整理しておきましょう。

活動する時期役割
前脛骨筋遊脚相全般+荷重応答期足尖のクリアランス、踵接地後の足部制動
大殿筋・ハムストリングス遊脚終期〜荷重応答期下肢の減速、股関節の安定
大腿四頭筋遊脚終期〜立脚初期膝折れ防止
下腿三頭筋立脚中期〜立脚終期蹴り出し(push off)
中殿筋立脚期(特に荷重応答期〜立脚中期)骨盤の水平保持

歩行周期は立脚相約60%・遊脚相約40%で、両脚支持期が1周期に2回(各約10%)あります。前脛骨筋の麻痺(総腓骨神経麻痺)では下垂足となり、踵接地の消失(foot slap)と鶏歩が生じます。

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