第45回 理学療法士国家試験 午前 第30問
神経疾患理学療法第45回午前
第45回 理学療法士国家試験 午前 第30問(神経疾患理学療法)の正答は 4 です。半側空間無視への導入時の理学療法は、無視側(左)へ注意を向けさせる直接的な手がかりを増やすのが原則です。
問題
脳卒中片麻痺患者の左半側空間無視に対する導入時の理学療法で誤っているのはどれか。
- 1. 理学療法士は左側に位置する。
- 2. 左側身体へ触覚刺激を高める。
- 3. 左側への体軸内回旋を加える。
- 4. 鏡による視覚刺激を利用する。 ✓
- 5. 右方から左方へ注意を移動させる。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 鏡による視覚刺激を利用する。
半側空間無視への導入時の理学療法は、無視側(左)へ注意を向けさせる直接的な手がかりを増やすのが原則です。鏡像は左右が反転して呈示されるため、自己身体と空間の対応づけがかえって困難となり(鏡像失認をきたすこともある)、導入時の刺激としては不適切です。
【各選択肢の解説】
1. 理学療法士は左側に位置する。
✅ 正しい。声かけや介助を左側から行うことで、無視側へ注意を向ける必然性をつくれる。
✅ 正しい。声かけや介助を左側から行うことで、無視側へ注意を向ける必然性をつくれる。
2. 左側身体へ触覚刺激を高める。
✅ 正しい。左半身への触圧覚刺激は身体無視の軽減と左空間への注意喚起に有効。
✅ 正しい。左半身への触圧覚刺激は身体無視の軽減と左空間への注意喚起に有効。
3. 左側への体軸内回旋を加える。
✅ 正しい。体幹を左へひねることで左空間が視野に入りやすくなる。プリズム順応と並ぶ代表的アプローチ。
✅ 正しい。体幹を左へひねることで左空間が視野に入りやすくなる。プリズム順応と並ぶ代表的アプローチ。
4. 鏡による視覚刺激を利用する。
❌ 誤り(設問の「誤っているもの」=正答)。鏡像は左右が反転するため空間認知を混乱させ、導入時には適さない。
❌ 誤り(設問の「誤っているもの」=正答)。鏡像は左右が反転するため空間認知を混乱させ、導入時には適さない。
5. 右方から左方へ注意を移動させる。
✅ 正しい。保たれている右空間を出発点に左へ順に探索させる(アンカリング・視覚探索訓練)ことで、無視側へ視線を誘導できる。
✅ 正しい。保たれている右空間を出発点に左へ順に探索させる(アンカリング・視覚探索訓練)ことで、無視側へ視線を誘導できる。
【試験対策ポイント】
- 左半側空間無視=右半球(下頭頂小葉・側頭頭頂接合部)損傷で出現。右無視より圧倒的に多い
- 評価=BIT行動性無視検査、線分二等分試験、線分抹消試験、模写、日常場面の観察(食事の左を残す・左側の壁にぶつかる)
- 導入時は「左から刺激・左に手がかり」、改善したら環境を通常配置に戻して般化を図る
- 病態失認を伴うと危険認識が乏しく転倒リスクが高い。ベッド配置と車椅子の左側ブレーキに注意
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