PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午前 第42問

物理療法第45回午前

第45回 理学療法士国家試験 午前 第42問(物理療法)の正答は 5 です。水中トレッドミル歩行では身体の大部分が水に浸かっており、熱の授受も運動負荷も水温・水深・水の抵抗によって決まります。

問題
水流のない水中トレッドミル歩行で運動中の酸素摂取量に最も影響が少ない因子はどれか。
  1. 1. 水温
  2. 2. 水深
  3. 3. 歩行速度
  4. 4. 粘性抵抗
  5. 5. 部屋の湿度 ✓

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 部屋の湿度

水中トレッドミル歩行では身体の大部分が水に浸かっており、熱の授受も運動負荷も水温・水深・水の抵抗によって決まります。室内空気の湿度は皮膚からの蒸散にほとんど関与できないため、運動中の酸素摂取量への影響が最も少ない因子です。


【各選択肢の解説】

1. 水温
❌ 誤り。水温は酸素摂取量に大きく影響する。低水温では体温維持のための代謝が増え、高水温では循環応答が高まる。不感温度(33〜34℃)を境に応答が変わる。
2. 水深
❌ 誤り。水深は影響する。浮力による免荷率が変わる(剣状突起の高さで体重の約30%、臍の高さで約50%が荷重)ため、同じ速度でも運動強度が変わる。
3. 歩行速度
❌ 誤り。水の抵抗は速度の2乗に比例して増大するため、歩行速度は酸素摂取量を決める最大の因子である。
4. 粘性抵抗
❌ 誤り。水の粘性抵抗そのものが運動負荷となるため、酸素摂取量に直接影響する。
5. 部屋の湿度
✅ 正しい。身体は水に接しており、室内の湿度が発汗・蒸散を介して酸素摂取量に及ぼす影響はごく小さい。5つの中で最も影響が少ない。

【試験対策ポイント】

  • 水の物理特性4つ=浮力(免荷・関節への負担軽減)・静水圧(静脈還流増加、呼吸筋負荷増)・抵抗(速度の2乗に比例=負荷調整が容易)・熱伝導率(空気の約25倍=体温が奪われやすい)
  • 水温の目安=運動主体なら30℃前後、リラクセーションや疼痛緩和なら36〜38℃
  • 免荷の目安:頸部まで浸水で約90%免荷、剣状突起で約70%免荷(体重の約30%が荷重)、臍で約50%
  • 禁忌=感染性疾患、開放創、失禁、重度心不全、意識障害
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