第45回 理学療法士国家試験 午前 第49問
運動療法第45回午前
第45回 理学療法士国家試験 午前 第49問(運動療法)の正答は 3 です。小脳性運動失調では四肢や体幹への重錘(ウェイト)の負荷により、運動の振れ(測定障害・企図振戦)が減衰し、固有受容感覚の入力が増えて動作が安定します。
問題
歩行訓練で正しいのはどれか。
- 1. 脳性麻痺では四つ這いが可能となってから開始する。
- 2. 関節リウマチの歩行浴は免荷のため頸下浸水とする。
- 3. 脊髄小脳変性症の失調症では足部へ重錘を負荷する。 ✓
- 4. 脳卒中片麻痺では症状が固定してから下肢装具を使用する。
- 5. 二分脊椎で機能レベルがL5の場合はRGO(reciprocating gait orthosis)が適応となる。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 脊髄小脳変性症の失調症では足部へ重錘を負荷する。
小脳性運動失調では四肢や体幹への重錘(ウェイト)の負荷により、運動の振れ(測定障害・企図振戦)が減衰し、固有受容感覚の入力が増えて動作が安定します。歩行訓練でも用いられる標準的な対応です。
【各選択肢の解説】
1. 脳性麻痺では四つ這いが可能となってから開始する。
❌ 誤り。四つ這いの獲得を待つ必要はない。起立台・立位保持具・歩行器などを用い、定型発達の順序を待たずに立位・歩行の経験を並行して積ませる(股関節臼蓋の形成や骨強度の面でも有利)。
❌ 誤り。四つ這いの獲得を待つ必要はない。起立台・立位保持具・歩行器などを用い、定型発達の順序を待たずに立位・歩行の経験を並行して積ませる(股関節臼蓋の形成や骨強度の面でも有利)。
2. 関節リウマチの歩行浴は免荷のため頸下浸水とする。
❌ 誤り。頸部まで浸かると静水圧により呼吸筋・循環系の負担が大きい。歩行浴の水位は剣状突起〜臍付近(体重の30〜50%が免荷される高さ)とする。
❌ 誤り。頸部まで浸かると静水圧により呼吸筋・循環系の負担が大きい。歩行浴の水位は剣状突起〜臍付近(体重の30〜50%が免荷される高さ)とする。
3. 脊髄小脳変性症の失調症では足部へ重錘を負荷する。
✅ 正しい。重錘負荷は失調による動揺を減衰させ、固有感覚入力を高めて歩行を安定させる。
✅ 正しい。重錘負荷は失調による動揺を減衰させ、固有感覚入力を高めて歩行を安定させる。
4. 脳卒中片麻痺では症状が固定してから下肢装具を使用する。
❌ 誤り。急性期から装具を用いて早期に立位・歩行訓練を行うのが原則。症状固定を待つと廃用と異常な運動パターンの学習が進む。回復に応じて装具を作り替える。
❌ 誤り。急性期から装具を用いて早期に立位・歩行訓練を行うのが原則。症状固定を待つと廃用と異常な運動パターンの学習が進む。回復に応じて装具を作り替える。
5. 二分脊椎で機能レベルがL5の場合はRGOが適応となる。
❌ 誤り。RGO(交互歩行装具)の適応は胸髄〜L2レベルで股関節周囲筋が働かない場合。L5レベルは前脛骨筋や股関節周囲筋が機能するため、短下肢装具(AFO)程度で実用歩行が可能。
❌ 誤り。RGO(交互歩行装具)の適応は胸髄〜L2レベルで股関節周囲筋が働かない場合。L5レベルは前脛骨筋や股関節周囲筋が機能するため、短下肢装具(AFO)程度で実用歩行が可能。
【試験対策ポイント】
| 二分脊椎の機能レベル | 装具の目安 |
|---|---|
| Th12以上 | RGO・HKAFO(実用移動は車椅子) |
| L1〜L2 | HKAFO・長下肢装具 |
| L3〜L4 | KAFO〜AFO(大腿四頭筋が使える) |
| L5 | AFO(前脛骨筋が使える) |
| S1以下 | 足底装具または装具不要 |
失調に対する理学療法=重錘負荷・弾性緊縛帯・Frenkel体操・視覚代償・環境の固定(手すり・歩行器)
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