PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午前 第42問

運動療法第48回午前

第48回 理学療法士国家試験 午前 第42問(運動療法)の正答は 2 です。徒手抵抗運動の最大の利点は、療法士が関節角度ごとの筋力(トルク曲線)や痛み・疲労の状態を感じ取りながら、可動域全体を通じて常に最適な抵抗量に調整できる点にあります。

問題
機器を用いた抵抗運動と比べた徒手抵抗運動の特徴で正しいのはどれか。
  1. 1. 患者の努力や痛みに応じた抵抗量調整ができない。
  2. 2. 可動域全体で最適な抵抗をかけられる。
  3. 3. 筋力が強い場合によい適応となる。
  4. 4. 抵抗負荷部位の変更が難しい。
  5. 5. 抵抗量を客観的に記録できる。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 可動域全体で最適な抵抗をかけられる。

徒手抵抗運動の最大の利点は、療法士が関節角度ごとの筋力(トルク曲線)や痛み・疲労の状態を感じ取りながら、可動域全体を通じて常に最適な抵抗量に調整できる点にあります。機器では負荷が一定のため、筋力の弱い角度では過負荷、強い角度では過小負荷になりがちです。


【各選択肢の解説】

1. 患者の努力や痛みに応じた抵抗量調整ができない。
❌ 誤り。逆です。患者の表情・努力量・疼痛の訴えに応じて即座に抵抗を加減できるのが徒手抵抗の長所です。
2. 可動域全体で最適な抵抗をかけられる。
✅ 正しい。関節角度による筋出力の変化に合わせて抵抗を変えられるため、全可動域で適切な負荷を維持できます。
3. 筋力が強い場合によい適応となる。
❌ 誤り。療法士の筋力を超える抵抗は加えられないため、筋力が強い対象者には不十分です。この場合は機器(マシン・重錘)による抵抗運動が適します。
4. 抵抗負荷部位の変更が難しい。
❌ 誤り。手の当てる位置を変えるだけでモーメントアームを自在に変えられるため、負荷部位の変更は容易です。
5. 抵抗量を客観的に記録できる。
❌ 誤り。徒手抵抗は療法士の主観に依存するため、負荷量の定量化・記録・再現性に乏しいのが最大の短所です。

【試験対策ポイント】

徒手抵抗と機器抵抗は「長所と短所が裏返し」の関係にあります。

項目徒手抵抗運動機器を用いた抵抗運動
抵抗量の調整可動域・疼痛に応じて随時変更可一定(設定値のまま)
負荷部位の変更容易困難
定量性・再現性低い(主観的)高い(数値で記録)
適応となる筋力弱い〜中等度(MMT3前後)中等度〜強い
自主練習療法士が必要自主トレに向く
運動方向の自由度多方向・対角螺旋(PNF)が可能機器の軌道に限定

筋力増強の基本原則(過負荷の原則・特異性の原則・可逆性の原則)、DeLormeの漸増抵抗運動(10RMの50%→75%→100%を各10回)、等尺性・等張性・等速性運動の使い分けも併せて確認しておきましょう。

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