第45回 理学療法士国家試験 午後 第8問
物理療法第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第8問(物理療法)の正答は 3 です。走塁中に大腿後面(ハムストリングス)に違和感と痛みを生じ、エックス線で骨折がないことから肉離れ(筋損傷)の急性期と判断できます。
問題
25歳の男性。野球の試合で走塁中に大腿後面に違和感と痛みとを生じた。近くの整形外科を受診したところ、大腿部エックス線写真では骨折を認めなかった。物理療法で適切なのはどれか。
- 1. 交代浴
- 2. 極超短波
- 3. アイシング ✓
- 4. ホットパック
- 5. パラフィン浴
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — アイシング
走塁中に大腿後面(ハムストリングス)に違和感と痛みを生じ、エックス線で骨折がないことから肉離れ(筋損傷)の急性期と判断できます。受傷直後は筋線維の断裂による出血・炎症・腫脹が進行するため、RICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)が基本であり、物理療法としてはアイシングを選びます。冷却は血管を収縮させて内出血と腫脹を抑え、痛みの伝導を鈍らせます。
【各選択肢の解説】
1. 交代浴
❌ 誤り。温冷を交互に加えて血管の収縮・拡張を繰り返し循環を促す方法で、腫脹が落ち着いた亜急性期以降に用います。急性期には出血を助長します。
❌ 誤り。温冷を交互に加えて血管の収縮・拡張を繰り返し循環を促す方法で、腫脹が落ち着いた亜急性期以降に用います。急性期には出血を助長します。
2. 極超短波
❌ 誤り。マイクロ波による深部温熱で、血流を増加させるため急性期の出血・腫脹を悪化させます。急性炎症期は温熱療法の禁忌です。
❌ 誤り。マイクロ波による深部温熱で、血流を増加させるため急性期の出血・腫脹を悪化させます。急性炎症期は温熱療法の禁忌です。
3. アイシング
✅ 正しい。受傷直後の出血・腫脹・疼痛を抑える目的で行います。RICE処置の一環として、氷嚢などで15〜20分の冷却を反復します。
✅ 正しい。受傷直後の出血・腫脹・疼痛を抑える目的で行います。RICE処置の一環として、氷嚢などで15〜20分の冷却を反復します。
4. ホットパック
❌ 誤り。表在温熱により血流が増え、急性期の内出血と腫脹を増悪させます。慢性期の疼痛緩和や柔軟性改善には有効です。
❌ 誤り。表在温熱により血流が増え、急性期の内出血と腫脹を増悪させます。慢性期の疼痛緩和や柔軟性改善には有効です。
5. パラフィン浴
❌ 誤り。手指・手関節など小関節の慢性疾患(関節リウマチなど)に用いる表在温熱で、大腿部の急性外傷には適しません。
❌ 誤り。手指・手関節など小関節の慢性疾患(関節リウマチなど)に用いる表在温熱で、大腿部の急性外傷には適しません。
【試験対策ポイント】
急性期=冷却、慢性期=温熱という原則を、時期の目安とともに押さえます。
| 時期 | 目安 | 適する物理療法 |
|---|---|---|
| 急性期 | 受傷後24〜72時間 | 寒冷療法(アイシング)・圧迫・挙上 |
| 亜急性期 | 数日〜2週 | 交代浴・低出力超音波・軽い可動域運動 |
| 慢性期 | 2週以降 | 温熱療法(ホットパック・超音波)・ストレッチ・筋力増強 |
肉離れはハムストリングス(大腿二頭筋)と腓腹筋に多く、ダッシュや急停止の遠心性収縮時に生じます。再発予防には、遠心性収縮を含む筋力訓練と柔軟性の改善が重要です。
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