PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第39問

内部障害理学療法第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第39問(内部障害理学療法)の正答は 2 です。運動負荷を上げれば収縮期血圧は上昇するのが正常反応です。

問題
虚血性心疾患における運動負荷試験の中止基準はどれか。
  1. 1. 顔面紅潮
  2. 2. 収縮期血圧低下
  3. 3. Ⅰ度房室ブロック
  4. 4. 心電図ST部1 mm低下
  5. 5. 発作性上室性不整脈の散発

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 収縮期血圧低下

運動負荷を上げれば収縮期血圧は上昇するのが正常反応です。負荷を増したにもかかわらず収縮期血圧が低下する(前値より10mmHg以上下がる)場合は、心拍出量が保てないこと=重症心筋虚血や左心機能不全を示すため、絶対的な負荷中止基準となります。


【各選択肢の解説】

1. 顔面紅潮
❌ 誤り。運動時の皮膚血管拡張による正常反応です。中止すべきなのは顔面蒼白・チアノーゼ・冷汗といった末梢循環不全の徴候です。
2. 収縮期血圧低下
✅ 正しい。負荷を増しても収縮期血圧が上がらない、あるいは低下する所見は心拍出量の低下を意味し、直ちに中止します。
3. Ⅰ度房室ブロック
❌ 誤り。PQ時間の延長のみで脱落する拍がなく、血行動態への影響もないため中止基準にはなりません。中止対象はⅡ度MobitzⅡ型やⅢ度(完全)房室ブロックです。
4. 心電図ST部1 mm低下
❌ 誤り。虚血を疑わせる所見ではありますが、中止基準は水平型または下降型のST低下が2 mm(0.2 mV)以上とされています。
5. 発作性上室性不整脈の散発
❌ 誤り。散発する上室性期外収縮は経過観察でよく、中止基準となるのは持続性心室頻拍や多源性・連発する心室期外収縮です。

【試験対策ポイント】

運動負荷試験・運動療法の中止基準は「循環が破綻しているか」で判断する。

指標中止のライン
収縮期血圧上昇しない、または10 mmHg以上の低下/250 mmHg以上
拡張期血圧115〜120 mmHg以上
心電図ST水平型・下降型で0.2 mV(2 mm)以上の低下
不整脈心室頻拍、多源性・連発する心室期外収縮、Ⅱ度MobitzⅡ型以上の房室ブロック
自覚症状胸痛、強い呼吸困難、めまい、失神、下肢疲労で継続困難
その他チアノーゼ・顔面蒼白・冷汗、SpO2 90%未満

「血圧が上がらない=危険」という逆説を必ず覚えること。Borg指数では13(ややきつい)が運動処方の上限の目安で、17以上は中止を考える。

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