第45回 理学療法士国家試験 午後 第40問
理学療法評価学第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第40問(理学療法評価学)の正答は 3・5 です。胸膜摩擦音は炎症で粗造になった臓側胸膜と壁側胸膜がこすれて生じる音で、正常では聴かれない副雑音です。
問題
肺音聴診で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 肺胞呼吸音は呼気で聴取される。
- 2. 喘息発作時には吸気時間が延長する。
- 3. 胸膜摩擦音が聴取されれば異常である。 ✓
- 4. 気管支呼吸音が聴取されれば異常である。
- 5. 痰貯留部では粗い断続性ラ音が聴取できる。 ✓
正答:3・5番
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解説
■ 正答:3・5番 — 胸膜摩擦音が聴取されれば異常である/痰貯留部では粗い断続性ラ音が聴取できる
胸膜摩擦音は炎症で粗造になった臓側胸膜と壁側胸膜がこすれて生じる音で、正常では聴かれない副雑音です。また気道内の分泌物が空気で弾ける音が粗い断続性ラ音(水泡音、coarse crackles)で、痰の貯留部位を推定する手がかりになります。
【各選択肢の解説】
1. 肺胞呼吸音は呼気で聴取される。
❌ 誤り。肺胞呼吸音は吸気で明瞭に聴かれ、呼気はごく初期にわずかに聴取される程度です(吸気>呼気)。呼気が長く強く聴かれるのは気管支呼吸音の特徴です。
❌ 誤り。肺胞呼吸音は吸気で明瞭に聴かれ、呼気はごく初期にわずかに聴取される程度です(吸気>呼気)。呼気が長く強く聴かれるのは気管支呼吸音の特徴です。
2. 喘息発作時には吸気時間が延長する。
❌ 誤り。気管支喘息は閉塞性障害であり、延長するのは「呼気」時間です。呼気時の連続性ラ音(笛音、wheeze)を伴います。
❌ 誤り。気管支喘息は閉塞性障害であり、延長するのは「呼気」時間です。呼気時の連続性ラ音(笛音、wheeze)を伴います。
3. 胸膜摩擦音が聴取されれば異常である。
✅ 正しい。胸膜炎や胸膜癒着で聴取される異常音で、吸気・呼気の両方で聴こえ、深吸気で増強します。
✅ 正しい。胸膜炎や胸膜癒着で聴取される異常音で、吸気・呼気の両方で聴こえ、深吸気で増強します。
4. 気管支呼吸音が聴取されれば異常である。
❌ 誤り。気管上や胸骨上部・肩甲骨間では正常でも気管支呼吸音が聴かれます。異常なのは、肺炎などで含気が減った末梢肺野で聴取される場合です。
❌ 誤り。気管上や胸骨上部・肩甲骨間では正常でも気管支呼吸音が聴かれます。異常なのは、肺炎などで含気が減った末梢肺野で聴取される場合です。
5. 痰貯留部では粗い断続性ラ音が聴取できる。
✅ 正しい。水泡音(coarse crackles)は気道分泌物の存在を示し、体位排痰法の部位選定に用いられます。
✅ 正しい。水泡音(coarse crackles)は気道分泌物の存在を示し、体位排痰法の部位選定に用いられます。
【試験対策ポイント】
副雑音は4つに整理する。
| 副雑音 | 英名 | 性質 | 代表的な病態 |
|---|---|---|---|
| 水泡音 | coarse crackles | 粗い断続性 | 気道分泌物の貯留・肺水腫 |
| 捻髪音 | fine crackles | 細かい断続性 | 間質性肺炎・肺線維症 |
| 笛音 | wheezes | 高調な連続性 | 喘息・末梢気道の狭窄 |
| いびき音 | rhonchi | 低調な連続性 | 太い気道の狭窄・分泌物 |
断続性=crackles(ブツブツ)/連続性=wheezes・rhonchi(ヒューヒュー)。胸膜摩擦音はこの4つとは別枠で、聴こえれば必ず異常。閉塞性疾患は呼気延長、拘束性疾患は吸気が浅く速いという対比も頻出。
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