PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第17問

理学療法評価学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第17問(理学療法評価学)の正答は 2 です。Ⅲ誘導では小さなr波に続く深いS波の後、J点が基線より明らかに持ち上がり、ST部分が上方へ偏位したまま陰性T波へ移行しています。

問題
心電図(別冊No. 7)を別に示す。STの上昇がみられるのはどれか。
第47回午前第17問 図
  1. 1. Ⅰ誘導
  2. 2. Ⅲ誘導
  3. 3. aVL誘導
  4. 4. V₂誘導
  5. 5. V₆誘導

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — Ⅲ誘導

Ⅲ誘導では小さなr波に続く深いS波の後、J点が基線より明らかに持ち上がり、ST部分が上方へ偏位したまま陰性T波へ移行しています。他の誘導ではSTは基線上にあり、Ⅲ誘導のみST上昇を認めます。


【各選択肢の解説】

1. Ⅰ誘導
❌ 誤り。QRSに続くST部分は基線レベルにあり、上昇は認めない。
2. Ⅲ誘導
✅ 正しい。J点が基線より上方に偏位し、ST部分が上に凸のまま陰性T波へ続いている。Ⅱ・Ⅲ・aVFは下壁誘導であり、下壁の心筋障害を示唆する所見である。
3. aVL誘導
❌ 誤り。STは基線上にあり上昇はない。aVLは側壁誘導で、下壁のST上昇に対しては鏡像変化としてむしろ低下しうる。
4. V₂誘導
❌ 誤り。rS型に続くSTはJ点で基線上にあり、そこからなだらかに上行して幅の広い陽性T波へ移行している。右側胸部誘導でしばしばみられる生理的なパターンで、ST上昇とは判定しない。
5. V₆誘導
❌ 誤り。STは基線上にあり上昇は認めない。

【試験対策ポイント】

ST変化は「どの誘導か」で障害部位が分かります。

誘導支配部位主な責任血管
Ⅱ・Ⅲ・aVF下壁右冠動脈
V1〜V4前壁中隔左前下行枝
Ⅰ・aVL・V5・V6側壁左回旋枝
  • ST上昇:急性心筋梗塞(貫壁性虚血)、異型狭心症、急性心膜炎(広範な誘導で上昇)
  • ST低下:心内膜下虚血(労作性狭心症)、ジギタリス効果、心室肥大
運動負荷中の0.1mV(1mm)以上の水平型・下降型ST低下は虚血のサインで、運動中止基準に含まれます。理学療法場面ではモニター心電図でのST変化・不整脈の出現に注意します。

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