第45回 理学療法士国家試験 午後 第42問
物理療法第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第42問(物理療法)の正答は 3・5 です。神経は電流がゆるやかに増えると順応(accommodation)を起こして興奮しにくくなるため、立ち上がりが急峻な波形ほど脱分極が起こりやすく強い収縮が得られます。
問題
電気刺激療法を行うときに筋収縮が強くなるのはどれか。2つ選べ。
- 1. 周波数が一定ならば電流強度とパルス幅の積が小さい刺激を用いる。
- 2. 陰性パルスではなく陽性パルスで刺激する。
- 3. 波形の立ち上がりが急峻な刺激を用いる。 ✓
- 4. 刺激部位の皮膚温を下げてから刺激する。
- 5. 運動点以外よりも運動点を刺激する。 ✓
正答:3・5番
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解説
■ 正答:3・5番 — 波形の立ち上がりが急峻な刺激を用いる/運動点以外よりも運動点を刺激する
神経は電流がゆるやかに増えると順応(accommodation)を起こして興奮しにくくなるため、立ち上がりが急峻な波形ほど脱分極が起こりやすく強い収縮が得られます。また運動点は運動神経が筋に入る部位で神経筋接合部が密集しており、最も小さい電流で最大の筋収縮を引き出せます。
【各選択肢の解説】
1. 周波数が一定ならば電流強度とパルス幅の積が小さい刺激を用いる。
❌ 誤り。電流強度×パルス幅=1パルスあたりの電荷量であり、これが大きいほど刺激は強くなります。積が小さければ収縮は弱くなります。
❌ 誤り。電流強度×パルス幅=1パルスあたりの電荷量であり、これが大きいほど刺激は強くなります。積が小さければ収縮は弱くなります。
2. 陰性パルスではなく陽性パルスで刺激する。
❌ 誤り。刺激電極の陰極(陰性)直下で細胞膜の脱分極が起こるため興奮の閾値は陰極刺激の方が低く、陰性パルスの方が有効です。
❌ 誤り。刺激電極の陰極(陰性)直下で細胞膜の脱分極が起こるため興奮の閾値は陰極刺激の方が低く、陰性パルスの方が有効です。
3. 波形の立ち上がりが急峻な刺激を用いる。
✅ 正しい。緩やかな立ち上がりでは神経が順応して興奮しにくくなります(この性質を逆に利用したのが三角波による変性筋の選択的刺激です)。
✅ 正しい。緩やかな立ち上がりでは神経が順応して興奮しにくくなります(この性質を逆に利用したのが三角波による変性筋の選択的刺激です)。
4. 刺激部位の皮膚温を下げてから刺激する。
❌ 誤り。冷却すると皮膚インピーダンスが上がり神経伝導速度も低下するため、反応は弱くなります。事前に温めて皮膚抵抗を下げる方が効率的です。
❌ 誤り。冷却すると皮膚インピーダンスが上がり神経伝導速度も低下するため、反応は弱くなります。事前に温めて皮膚抵抗を下げる方が効率的です。
5. 運動点以外よりも運動点を刺激する。
✅ 正しい。運動点(motor point)刺激は最も少ない電流で強い筋収縮を得られるため、電極設置の基本になります。
✅ 正しい。運動点(motor point)刺激は最も少ない電流で強い筋収縮を得られるため、電極設置の基本になります。
【試験対策ポイント】
電気刺激で筋収縮を強くする条件=電荷量(強度×パルス幅)を大きく/立ち上がりを急峻に/陰極を運動点に/皮膚抵抗を下げる。
関連の頻出知識:
・強さ-時間曲線:正常な神経支配のある筋は基電流が低く時値(クロナキシー)が短い。脱神経筋では時値が延長する
・三角波(斜め波)は正常筋を順応させ、脱神経筋を選択的に刺激できる
・TENS=疼痛緩和(ゲートコントロール理論。高頻度・低強度が基本)、NMES/FES=筋収縮の誘発
・禁忌は心臓ペースメーカ装着部位、頸動脈洞、妊婦の腹部・腰部、悪性腫瘍部、深部静脈血栓症の部位
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