第45回 理学療法士国家試験 午後 第88問
整形外科学第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第88問(整形外科学)の正答は 4 です。これは「関節リウマチでみられない」ものを選ぶ問題です。
問題
関節リウマチでみられないのはどれか。
- 1. 関節の亜脱臼
- 2. 腱鞘滑膜の炎症
- 3. 関節軟骨の破壊
- 4. 関節内の結晶析出 ✓
- 5. 関節周囲の腱断裂
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 関節内の結晶析出
これは「関節リウマチでみられない」ものを選ぶ問題です。関節内に結晶が析出するのは結晶誘発性関節炎、すなわち尿酸ナトリウム結晶による痛風、ピロリン酸カルシウム結晶による偽痛風の所見であり、関節リウマチの病態ではありません。関節リウマチは自己免疫性の滑膜炎が本態です。
【各選択肢の解説】
1. 関節の亜脱臼
✅ みられる。滑膜炎で関節包・靱帯が緩み、手指の尺側偏位、環軸椎亜脱臼、母指のZ変形などを生じます。環軸椎亜脱臼は頸部の過度な屈曲操作が危険です。
✅ みられる。滑膜炎で関節包・靱帯が緩み、手指の尺側偏位、環軸椎亜脱臼、母指のZ変形などを生じます。環軸椎亜脱臼は頸部の過度な屈曲操作が危険です。
2. 腱鞘滑膜の炎症
✅ みられる。関節滑膜だけでなく腱鞘滑膜にも炎症が及び、腱鞘炎・手根管症候群を合併します。
✅ みられる。関節滑膜だけでなく腱鞘滑膜にも炎症が及び、腱鞘炎・手根管症候群を合併します。
3. 関節軟骨の破壊
✅ みられる。増殖した滑膜(パンヌス)が軟骨・骨を侵食し、関節裂隙の狭小化・骨びらんを来します。
✅ みられる。増殖した滑膜(パンヌス)が軟骨・骨を侵食し、関節裂隙の狭小化・骨びらんを来します。
4. 関節内の結晶析出
❌ みられない。結晶析出は痛風・偽痛風の所見で、関節リウマチとは別の病態です。
❌ みられない。結晶析出は痛風・偽痛風の所見で、関節リウマチとは別の病態です。
5. 関節周囲の腱断裂
✅ みられる。滑膜炎と骨の突出により腱が摩耗し、伸筋腱断裂(尺側の環指・小指に多い)を来します。
✅ みられる。滑膜炎と骨の突出により腱が摩耗し、伸筋腱断裂(尺側の環指・小指に多い)を来します。
【試験対策ポイント】
関節リウマチの特徴は「朝のこわばり1時間以上・多発性・対称性・手指の近位指節間(PIP)関節と中手指節(MP)関節を侵しDIP関節は侵さない」。DIP関節が侵されるのは変形性関節症(Heberden結節)や乾癬性関節炎で、ここが鑑別点です。
進行度分類も頻出。Steinbrocker病期分類(stageI〜IV:X線所見)と機能障害度分類(classI〜IV:ADL)は別物です。理学療法では関節保護(大きな関節で支える・小関節への負荷を避ける)とエネルギー保存、等尺性運動が原則で、炎症活動期の抵抗運動は避けます。
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