PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第76問

病理学概論第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第76問(病理学概論)の正答は 2 です。痛風性関節炎は、関節内に析出した尿酸ナトリウム結晶を好中球が貪食することで起こる急性炎症です。

問題
急性炎症が主な病態であるのはどれか。
  1. 1. 肩関節周囲炎
  2. 2. 痛風性関節炎
  3. 3. 結核性膝関節炎
  4. 4. 肘離断性骨軟骨炎
  5. 5. 上腕骨外側上顆炎

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 痛風性関節炎

痛風性関節炎は、関節内に析出した尿酸ナトリウム結晶を好中球が貪食することで起こる急性炎症です。突然の激痛・発赤・腫脹・熱感が数時間で完成し、第1中足趾節関節に好発します。他の選択肢はいずれも慢性の変性や肉芽腫性病変が主体です。


【各選択肢の解説】

1. 肩関節周囲炎
❌ 誤り。「炎」と付きますが実態は腱板・関節包・上腕二頭筋長頭腱などの加齢性変性と慢性の癒着性関節包炎で、数か月単位で経過します。
2. 痛風性関節炎
✅ 正しい。尿酸ナトリウム結晶が起炎物質となり、好中球主体の急性炎症を引き起こします。発作は数日でピークを迎え、1〜2週で軽快するのが典型です。
3. 結核性膝関節炎
❌ 誤り。結核菌による慢性肉芽腫性炎症で、乾酪壊死と類上皮細胞肉芽腫を形成します。経過は緩徐で、微熱・寝汗を伴いながら関節破壊が徐々に進みます。
4. 肘離断性骨軟骨炎
❌ 誤り。投球動作など反復ストレスによる上腕骨小頭の軟骨下骨の血行障害・壊死と分離が本態で、炎症性疾患ではありません。
5. 上腕骨外側上顆炎
❌ 誤り。テニス肘とも呼ばれ、短橈側手根伸筋起始部の微小断裂と変性(腱症)が主体です。組織学的に急性炎症細胞はほとんどみられません。

【試験対策ポイント】

急性炎症と慢性炎症の見分けが問われています。

  • 急性炎症:好中球主体・数時間〜数日・炎症の5徴(発赤/腫脹/熱感/疼痛/機能障害)が揃う → 痛風、偽痛風、化膿性関節炎
  • 慢性炎症:リンパ球・形質細胞・マクロファージ主体・数週〜数年・線維化や肉芽腫を伴う → 結核性関節炎、関節リウマチ
「〜炎」という病名でも実態は変性であることが多いのがひっかけどころです(肩関節周囲炎・上腕骨外側上顆炎・アキレス腱炎など)。逆に急性炎症の代表は痛風・偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶)・化膿性関節炎の3つと覚えておきましょう。

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