PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第5問

内科学・臨床医学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第5問(内科学・臨床医学)の正答は 1 です。V1誘導の記録で、①P波が同定できず基線が細かく不規則に揺れている(f波)、②QRS波の間隔(R−R間隔)が全くばらばらである(絶対性不整脈)、③QRS幅は狭い(上室性)——この3点がそろっており、心房細動と判断できます。

問題
心電図を示す。考えられる不整脈はどれか。
第46回午後第5問 図
  1. 1. 心房細動
  2. 2. 心室頻拍
  3. 3. 房室ブロック
  4. 4. 心室性期外収縮
  5. 5. 発作性上室性頻拍

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 心房細動

V1誘導の記録で、①P波が同定できず基線が細かく不規則に揺れている(f波)、②QRS波の間隔(R−R間隔)が全くばらばらである(絶対性不整脈)、③QRS幅は狭い(上室性)——この3点がそろっており、心房細動と判断できます。


【各選択肢の解説】

1. 心房細動
✅ 正しい。P波の消失+f波+R−R間隔の絶対不整+幅の狭いQRSという心房細動の典型像。
2. 心室頻拍
❌ 誤り。心室頻拍は幅の広いQRS(0.12秒以上)が規則正しく100/分以上連続する。図のQRSは幅が狭く、間隔も不規則。
3. 房室ブロック
❌ 誤り。房室ブロックではP波が存在し、PQ間隔の延長やQRSを伴わないP波がみられる。本図ではP波自体が確認できない。
4. 心室性期外収縮
❌ 誤り。心室性期外収縮は基本調律(洞調律)の中に、先行P波のない幅広いQRSが突然出現し代償性休止期を伴う。基本調律が整であることが前提となる。
5. 発作性上室性頻拍
❌ 誤り。発作性上室性頻拍はQRS幅は狭いものの、R−R間隔が非常に規則正しく150〜250/分でそろう。本図はR−R間隔が不規則。

【試験対策ポイント】

心電図問題は「①P波はあるか ②R−R間隔は規則的か ③QRS幅は広いか狭いか」の3点チェックで大半が解ける。

不整脈P波R−R間隔QRS幅
心房細動なし(f波)絶対不整狭い
心房粗動鋸歯状のF波整または不整狭い
発作性上室性頻拍不明瞭整(150〜250/分)狭い
心室頻拍房室解離ほぼ整広い
心室性期外収縮先行P波なし期外収縮部のみ不整広い

心房細動は心原性脳塞栓症の最大の原因で、抗凝固療法中は出血に注意する。脈が不規則なため心拍数だけで運動強度を管理できず、Borg指数11〜13を併用する。理学療法の中止基準に該当するのは、心室頻拍・心室細動、新たに出現した心房細動、多発性/連発性の心室性期外収縮、徐脈化する房室ブロックなど。

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