PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第18問

運動療法第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第18問(運動療法)の正答は 3 です。縫工筋は上前腸骨棘から起こり脛骨粗面の内側(鵞足)に停止し、股関節の屈曲・外転・外旋と膝関節の屈曲を行います。

問題
筋肉に対する伸張法で誤っているのはどれか。
第46回午後第18問 図
  1. 1. 右大殿筋
  2. 2. 右内転筋
  3. 3. 右縫工筋
  4. 4. 右大腿直筋
  5. 5. 右腰方形筋

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 右縫工筋

縫工筋は上前腸骨棘から起こり脛骨粗面の内側(鵞足)に停止し、股関節の屈曲・外転・外旋と膝関節の屈曲を行います。したがって伸張するには「股関節伸展・内転・内旋+膝関節伸展」の肢位をとらせる必要があります。図3は背臥位で膝を伸ばしたまま下肢をまっすぐ挙上する方法(SLRと同じ形)で、股関節が屈曲するため縫工筋はむしろ短縮位になります。これはハムストリングスの伸張法です。


【各選択肢の解説】

1. 右大殿筋
✅ 正しい。背臥位で股関節と膝関節を屈曲させ胸に近づけている。股関節伸展筋である大殿筋は股関節屈曲で伸張される。
2. 右内転筋
✅ 正しい。骨盤を固定したうえで右下肢を外転させている。内転筋群は外転方向への動きで伸張される。
3. 右縫工筋
❌ 誤り。膝伸展位での下肢挙上は股関節屈曲であり、縫工筋は短縮位になる。この方法で伸張されるのはハムストリングス(および坐骨神経)。
4. 右大腿直筋
✅ 正しい。腹臥位で骨盤を押さえて代償を防ぎながら膝関節を屈曲させている。二関節筋である大腿直筋は「股関節伸展+膝関節屈曲」で伸張される。
5. 右腰方形筋
✅ 正しい。側臥位で骨盤を尾側へ、胸郭(第12肋骨側)を頭側へ引き離している。腸骨稜と第12肋骨・腰椎横突起を結ぶ腰方形筋が伸張される。

【試験対策ポイント】

伸張は「その筋の作用と反対方向へ動かす」が大原則で、二関節筋は両方の関節を同時に操作する。

作用伸張肢位
大殿筋股関節伸展・外旋股関節屈曲・内旋
内転筋群股関節内転股関節外転
縫工筋股関節屈曲・外転・外旋+膝屈曲股関節伸展・内転・内旋+膝伸展
大腿筋膜張筋股関節屈曲・外転・内旋股関節伸展・内転・外旋
大腿直筋股関節屈曲+膝伸展股関節伸展+膝屈曲(腹臥位で膝を曲げる)
ハムストリングス股関節伸展+膝屈曲股関節屈曲+膝伸展(SLR)
腰方形筋骨盤挙上・体幹側屈骨盤下制+反対側への体幹側屈

静的ストレッチは反動をつけず20〜30秒以上持続させる。骨盤や体幹の代償運動を止めることが正確な伸張の条件で、図の判定では「どこを固定しているか」も必ず見る。

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