PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第25問

運動療法第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第25問(運動療法)の正答は 4 です。CPM(continuous passive motion:持続的他動運動)は器械が関節をゆっくり他動的に動かし続ける治療法で、人工膝関節置換術後や靱帯再建術後などに用いられます。

問題
CPMの目的で適切でないのはどれか。
  1. 1. 軟骨変性の予防
  2. 2. 血栓症の予防
  3. 3. ROMの維持
  4. 4. 筋力の強化
  5. 5. 腫脹の改善

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 筋力の強化

CPM(continuous passive motion:持続的他動運動)は器械が関節をゆっくり他動的に動かし続ける治療法で、人工膝関節置換術後や靱帯再建術後などに用いられます。他動運動であり随意的な筋収縮を伴わないため、筋力増強の効果は期待できません。筋力を高めるには自動運動・抵抗運動が必要です。


【各選択肢の解説】

1. 軟骨変性の予防
✅ 正しい。関節軟骨は無血管組織で滑液の拡散によって栄養されるため、持続的な他動運動は軟骨への栄養供給と修復を促す。これはCPMが開発された本来の目的でもある。
2. 血栓症の予防
✅ 正しい。下肢を動かし続けることで静脈還流が促され、術後の深部静脈血栓症の予防に寄与する。
3. ROMの維持
✅ 正しい。術後早期から関節を動かすことで、癒着や関節包・軟部組織の短縮による可動域制限を防ぐ。
4. 筋力の強化
❌ 誤り。CPMは他動運動であり随意的な筋収縮が起こらないため、筋力は向上しない。
5. 腫脹の改善
✅ 正しい。関節液・組織液の循環を促し、術後の腫脹・浮腫の軽減に働く。

【試験対策ポイント】

運動の種類と目的の対応は毎年問われる基本事項。

運動の種類筋収縮主な目的
他動運動(CPMを含む)なし可動域の維持・拘縮予防・循環促進
自動介助運動あり(不足分を介助)MMT2程度の筋の可動域拡大
自動運動あり可動域維持+MMT3程度までの筋力維持
抵抗運動あり(負荷を加える)筋力増強(MMT4以上をめざす)

CPMは一般に術後早期(翌日)から開始し、可動域は無痛範囲から少しずつ拡大、1サイクル1〜2分程度のゆっくりした速度で行う。中止・注意が必要なのは創部の出血、感染徴候、強い疼痛が出た場合。「他動運動では筋力はつかない」は国試の超頻出ポイントで、他動運動の効果として「筋力増強」「筋持久力向上」が並んでいたら誤りと判断してよい。

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