PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第30問

整形外科学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第30問(整形外科学)の正答は 1・5 です。drop arm sign(腕落下徴候)は他動的に外転させた上肢を保持できず落下する所見で、棘上筋を中心とした腱板断裂を示します。

問題
疾患と徴候との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 腱板断裂 ―― drop arm sign
  2. 2. 手根管症候群 ―― Froment sign
  3. 3. 大腿四頭筋麻痺 ―― Trendelenburg sign
  4. 4. 膝関節内側側副靱帯損傷 ―― anterior drawer sign
  5. 5. アキレス腱断裂 ―― Thompson sign

正答:1・5番

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解説
■ 正答:1・5番 — 腱板断裂 ―― drop arm sign/アキレス腱断裂 ―― Thompson sign

drop arm sign(腕落下徴候)は他動的に外転させた上肢を保持できず落下する所見で、棘上筋を中心とした腱板断裂を示します。Thompson testは腹臥位で下腿三頭筋を握っても足関節が底屈しない所見で、アキレス腱断裂の診断に用います。


【各選択肢の解説】

1. 腱板断裂 ―― drop arm sign
✅ 正しい。90°外転位から自動でゆっくり下ろさせると途中で保持できず落下します。腱板断裂は棘上筋が最多で、painful arc(60〜120°の有痛弧)も伴います。
2. 手根管症候群 ―― Froment sign
❌ 誤り。Froment徴候は尺骨神経麻痺の所見です(母指内転筋麻痺のため紙をつまむと母指IP関節が屈曲する)。手根管症候群(正中神経)はPhalen徴候・Tinel徴候で診ます。
3. 大腿四頭筋麻痺 ―― Trendelenburg sign
❌ 誤り。Trendelenburg徴候は中殿筋(股関節外転筋)の筋力低下でみられ、片脚立位で遊脚側の骨盤が下がります。
4. 膝関節内側側副靱帯損傷 ―― anterior drawer sign
❌ 誤り。前方引き出し徴候は前十字靱帯(ACL)損傷の所見です。内側側副靱帯損傷は膝軽度屈曲位での外反ストレステストで評価します。
5. アキレス腱断裂 ―― Thompson sign
✅ 正しい。腹臥位・膝屈曲位で下腿三頭筋を把持して圧迫しても足関節の底屈が起こらなければ陽性です。腱の陥凹やつま先立ち不能も所見となります。

【試験対策ポイント】

徴候と疾患の対応は毎年出題されます。

徴候陽性となる病態
drop arm sign腱板断裂(棘上筋)
Froment sign尺骨神経麻痺
Phalen/Tinel sign手根管症候群(正中神経)
Trendelenburg sign中殿筋の筋力低下・変形性股関節症
Lachman・前方引き出し前十字靱帯損傷
Thompson signアキレス腱断裂
McMurray sign半月板損傷

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