第46回 理学療法士国家試験 午後 第31問
整形外科疾患理学療法第46回午後
第46回 理学療法士国家試験 午後 第31問(整形外科疾患理学療法)の正答は 2・4 です。損傷した靱帯・関節包を「補う位置にある筋」を鍛えるのが原則です。
問題
スポーツ外傷と筋力訓練の目標とすべき筋との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 肩鎖関節脱臼 ―― 上腕二頭筋
- 2. 肩関節前方脱臼 ―― 肩甲下筋 ✓
- 3. 肘関節尺側側副靱帯損傷 ―― 尺側手根伸筋
- 4. 膝関節内側膝蓋大腿靱帯損傷 ―― 大腿四頭筋 ✓
- 5. 足関節前距腓靱帯損傷 ―― 後脛骨筋
正答:2・4番
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解説
■ 正答:2・4番 — 肩関節前方脱臼 ―― 肩甲下筋/膝関節内側膝蓋大腿靱帯損傷 ―― 大腿四頭筋
損傷した靱帯・関節包を「補う位置にある筋」を鍛えるのが原則です。肩関節前方脱臼では前方の動的安定化に働く肩甲下筋(内旋筋)を、内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)損傷では膝蓋骨を内側に引く内側広筋を含む大腿四頭筋を強化します。
【各選択肢の解説】
1. 肩鎖関節脱臼 ―― 上腕二頭筋
❌ 誤り。肩鎖関節脱臼では鎖骨遠位端が上方に転位するため、鎖骨・肩甲骨を引き下げ支持する僧帽筋・三角筋の強化が目標となります。上腕二頭筋は関与しません。
❌ 誤り。肩鎖関節脱臼では鎖骨遠位端が上方に転位するため、鎖骨・肩甲骨を引き下げ支持する僧帽筋・三角筋の強化が目標となります。上腕二頭筋は関与しません。
2. 肩関節前方脱臼 ―― 肩甲下筋
✅ 正しい。前方脱臼は外転・外旋・水平伸展の肢位で起こるため、腱板のうち前方に位置し内旋に働く肩甲下筋を強化して前方の動的安定性を高めます。
✅ 正しい。前方脱臼は外転・外旋・水平伸展の肢位で起こるため、腱板のうち前方に位置し内旋に働く肩甲下筋を強化して前方の動的安定性を高めます。
3. 肘関節尺側側副靱帯損傷 ―― 尺側手根伸筋
❌ 誤り。肘内側の外反ストレスに抗して動的に支えるのは尺側手根屈筋・浅指屈筋などの屈筋回内筋群です。尺側手根伸筋は外側にあり寄与しません。
❌ 誤り。肘内側の外反ストレスに抗して動的に支えるのは尺側手根屈筋・浅指屈筋などの屈筋回内筋群です。尺側手根伸筋は外側にあり寄与しません。
4. 膝関節内側膝蓋大腿靱帯損傷 ―― 大腿四頭筋
✅ 正しい。MPFLは膝蓋骨の外側方向への逸脱を防ぐ靱帯で、損傷すると膝蓋骨脱臼を起こします。膝蓋骨を内側上方に引く内側広筋を中心とした大腿四頭筋の強化が有効です。
✅ 正しい。MPFLは膝蓋骨の外側方向への逸脱を防ぐ靱帯で、損傷すると膝蓋骨脱臼を起こします。膝蓋骨を内側上方に引く内側広筋を中心とした大腿四頭筋の強化が有効です。
5. 足関節前距腓靱帯損傷 ―― 後脛骨筋
❌ 誤り。前距腓靱帯は内反捻挫で損傷するため、内反を制動する長・短腓骨筋の強化が目標です。後脛骨筋は内反に働くので逆効果になります。
❌ 誤り。前距腓靱帯は内反捻挫で損傷するため、内反を制動する長・短腓骨筋の強化が目標です。後脛骨筋は内反に働くので逆効果になります。
【試験対策ポイント】
「靱帯が止めていた動きを、どの筋なら代わりに止められるか」で考えると解けます。内反捻挫(前距腓靱帯)→腓骨筋、膝蓋骨外方脱臼(MPFL)→内側広筋、肩前方脱臼→肩甲下筋(+腱板全体)、肘外反(尺側側副靱帯・野球肘内側)→屈筋回内筋群。前距腓靱帯は足関節捻挫で最も損傷しやすい靱帯(底屈・内反位で受傷)である点も頻出です。
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