PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第33問

整形外科疾患理学療法第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第33問(整形外科疾患理学療法)の正答は 4 です。「誤っているもの」を選ぶ問題です。

問題
関節リウマチ患者の関節保護の方法で誤っているのはどれか。
  1. 1. レバーによる蛇口の開閉
  2. 2. 両手を使用した茶碗の把持
  3. 3. 手掌部による車椅子のブレーキ操作
  4. 4. 食事の際の頸部前屈によるリーチ代償
  5. 5. 補高マットを利用した椅子からの立ち上がり

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 食事の際の頸部前屈によるリーチ代償

「誤っているもの」を選ぶ問題です。関節リウマチでは環軸椎亜脱臼をきたしやすく、頸部の前屈は脊髄圧迫の危険を高めます。頸部を曲げて口を食器に近づけるのではなく、長柄スプーンや台の高さ調整で食器を口に近づける工夫をします。


【各選択肢の解説】

1. レバーによる蛇口の開閉
✅ 正しい。円形ハンドルは手指のつまみと前腕の回旋を要し小関節に負担がかかります。レバー式なら前腕や手掌で操作でき、関節保護になります。
2. 両手を使用した茶碗の把持
✅ 正しい。片手の手指に力を集中させず、両手の手掌で支えてより大きな関節・広い面に力を分散させるのは関節保護の基本原則です。
3. 手掌部による車椅子のブレーキ操作
✅ 正しい。手指でつまんで操作すると母指CM関節やMP関節に強い負荷がかかるため、手掌全体で押す方法が推奨されます。
4. 食事の際の頸部前屈によるリーチ代償
❌ 誤り。関節リウマチでは環軸椎亜脱臼の頻度が高く、頸部前屈は脊髄圧迫(四肢麻痺・呼吸障害)を招くおそれがあります。頸部を屈曲させる代償は避けます。
5. 補高マットを利用した椅子からの立ち上がり
✅ 正しい。座面を高くすると立ち上がり時の膝・股関節にかかるモーメントと荷重が減り、下肢の関節保護になります。

【試験対策ポイント】

関節保護の5原則=①痛みを起こす動作は避ける ②大きな関節・強い関節を使う ③力を分散させる ④正しいアライメントで使う ⑤同一姿勢や動作の持続を避ける(エネルギー節約)。変形の方向も頻出で、手指の尺側偏位・スワンネック変形・ボタン穴変形・外反母趾を助長する動作(雑巾を絞る、瓶のふたを右手でひねるなど)は禁止されます。頸椎(環軸椎亜脱臼)は生命に関わるため、リハや移乗の際も頸部の急激な前屈・回旋を避けます。

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