PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第72問

運動学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第72問(運動学)の正答は 1・3 です。腸骨大腿靱帯(Y靱帯)は人体で最も強靱な靱帯で、股関節の伸展・外旋・内転を制限します。

問題
正しいのはどれか。 2つ選べ。
  1. 1. 腸骨大腿靱帯は股関節外旋を制限する。
  2. 2. 坐骨大腿靱帯は股関節屈曲を制限する。
  3. 3. 小殿筋の収縮は股関節外旋を制限する。
  4. 4. 半膜様筋の収縮は膝関節内旋を制限する。
  5. 5. 大腿二頭筋の収縮は膝関節屈曲を制限する。

正答:1・3番

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解説
■ 正答:1・3番

腸骨大腿靱帯(Y靱帯)は人体で最も強靱な靱帯で、股関節の伸展・外旋・内転を制限します。小殿筋は前部線維が股関節の外転+内旋に働くため、その収縮は外旋を制限する(外旋に対抗する)方向に作用します。


【各選択肢の解説】

1. 腸骨大腿靱帯は股関節外旋を制限する。
✅ 正しい。下前腸骨棘から転子間線に張る強靱な靱帯で、伸展位で緊張して外旋・内転も制限します。立位で股関節が安定するのはこの靱帯の働きです。
2. 坐骨大腿靱帯は股関節屈曲を制限する。
❌ 誤り。坐骨大腿靱帯は股関節後方にあり、伸展と内旋を制限します。屈曲を制限する構造ではありません。
3. 小殿筋の収縮は股関節外旋を制限する。
✅ 正しい。小殿筋は中殿筋前部線維と同様に外転+内旋作用をもつため、外旋方向の動きを抑えます。
4. 半膜様筋の収縮は膝関節内旋を制限する。
❌ 誤り。半膜様筋(半腱様筋も同様)は膝屈曲位で下腿を内旋させる内側ハムストリングスです。制限するのは外旋です。
5. 大腿二頭筋の収縮は膝関節屈曲を制限する。
❌ 誤り。大腿二頭筋は膝関節の屈曲筋そのもので、屈曲を制限しません(同時に下腿外旋にも働きます)。

【試験対策ポイント】

股関節の3靱帯は「制限する動き」で整理します。

靱帯位置制限する動き
腸骨大腿靱帯(Y靱帯)前方伸展・外旋・内転
恥骨大腿靱帯前下方伸展・外転・外旋
坐骨大腿靱帯後方伸展・内旋
  • 3靱帯とも伸展を制限する=立位では股関節が「靱帯にぶら下がって」安定します。股関節の最大緊張肢位(closed packed position)は伸展+内旋+外転です。
  • ハムストリングスの下腿回旋作用:内側(半腱様筋・半膜様筋)=内旋/外側(大腿二頭筋)=外旋
  • 「制限する」という表現は、その筋・靱帯が反対方向に働くことを意味します。設問文の向きに注意して読み替えてください。
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