PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第73問

運動学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第73問(運動学)の正答は 1・2 です。姿勢の安定性は、支持基底面が広いほど・重心が低いほど・重心線が支持基底面の中心に近いほど・接触面の摩擦が大きいほど高まります。

問題
姿勢を不安定にする要因はどれか。 2つ選べ。
  1. 1. 視覚の遮断 ✓
  2. 2. 高い重心位置 ✓
  3. 3. 広い支持基底
  4. 4. 接触面との大きな摩擦
  5. 5. 支持基底中心への重心線の投射

正答:1・2番

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解説
■ 正答:1・2番

姿勢の安定性は、支持基底面が広いほど・重心が低いほど・重心線が支持基底面の中心に近いほど・接触面の摩擦が大きいほど高まります。視覚の遮断は姿勢制御に必要な感覚情報を1つ失わせ、高い重心位置は同じ傾きでも重心線が支持基底面から外れやすくするため、いずれも姿勢を不安定にします。


【各選択肢の解説】

1. 視覚の遮断
✅ 正しい(不安定にする)。姿勢制御は視覚・前庭覚・体性感覚の統合で成り立っており、閉眼により身体動揺が増大します(Romberg試験の原理)。
2. 高い重心位置
✅ 正しい(不安定にする)。重心が高いほど倒立振子としての傾きに弱くなり、わずかな動揺で重心線が支持基底面を越えます。
3. 広い支持基底
❌ 誤り(安定させる要因)。支持基底面が広いほど重心線が中に収まりやすく、安定性は高まります。
4. 接触面との大きな摩擦
❌ 誤り(安定させる要因)。摩擦が大きいほど滑りにくく、安定性は増します。
5. 支持基底中心への重心線の投射
❌ 誤り(安定させる要因)。重心線が支持基底面の中心に近いほど、安定余裕(stability margin)が大きくなります。

【試験対策ポイント】

物体の安定性を決める4条件はそのまま出題されます。

条件安定させる方向
支持基底面広いほど安定
重心の高さ低いほど安定
重心線の位置支持基底面の中心に近いほど安定
質量・摩擦大きいほど安定
  • 立位での重心の高さは身長の約55〜57%(第2仙椎のやや前方)。
  • 静止立位の重心動揺は閉眼で開眼時の1.5〜2倍程度に増大します。前庭・小脳性の失調では開眼でも動揺が大きく、深部感覚障害では閉眼で著明に悪化します(Romberg徴候陽性)。
  • 杖・歩行器は支持基底面を広げて安定性を高める代表的な介入です。歩隔を広げる(wide base gait)のも同じ原理による代償です。
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